激戦区の一つとして注目されていた香川1区で、立憲民主党の前職・小川淳也氏が8選を目指した自民党の平井卓也・前デジタル相を破り、当選を確実とした。朝日新聞などが報じた。
小川氏は2005年に初当選。2019年に安倍政権の統計不正問題を追及し、翌2020年、17年間にわたってその政治活動に密着したドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」が公開されたことで、一躍注目を集めた。
一方、平井氏は菅義偉前首相の肝いりで立ち上がった「デジタル庁」の初代大臣を担当。祖父・太郎氏が郵政相、父・卓志氏が労働相を歴任するなど、3世代にわたって大臣職を歴任してきた世襲議員だ。地元紙「四国新聞」オーナーの一族でもある。
小川氏は31日午後8時すぎ、当選確実の知らせを受け、事務所で支援者に挨拶をし、「香川1区の代表としてこれから新たな一歩を今日から踏み出させていただきます」と話した。
「中央政界が十分に国民の期待や国民の願いに応えられていないことは明らかでありまして、今日全体の選挙結果がどうなるのか、もちろんしっかり見守りたいと思いますが、そのいかんにかかわらず、この日本の時代からずいぶん遅れてしまった中央政界で、より大きな責任と役割を引き取って参ります」
「この選挙で訴え続けたこと、有言実行、本当にそれを実践できるか。まさにこれから真価が問われている」
「この引き締まるような気持ち、また震えるような使命感、責任感で、時にはリラックスもしたいと思いますが、本当に心身のバランス、健全さを保ちながら、世のため、人のため、国のため、地域のためにお役に立てるように、尚一層の精進を果たして参ります」
挨拶の様子を記録した動画では、小川氏だけでなく、秘書や家族が涙して喜んでいる様子が確認できる。小川氏が支援者に「ハラハラは…?」「ヒリヒリは…?」と問いかけると、「したー!」と応じる場面もあった。
「みなさまにも見えないところでお疲れがたまり、ご心労がたたっていることと思います。みなさまを選挙戦場に送り出してくださったご家族や、ご友人のみなさまにもみなさまと共々に心から感謝を申し上げ、この選挙戦、選挙区勝利をいただいたことをお礼と、今後のの決意にさせていただきます」