7月10日に投開票された参議院議員選挙で、自民党から東京選挙区に出馬した生稲晃子氏が当選確実となった。朝日新聞などが報じた。
乳がんで右胸を摘出
生稲氏は1987年、秋元康氏がプロデュースした人気アイドルグループ「おニャン子クラブ」のメンバーとしてデビュー。
同じくおニャン子メンバーの工藤静香さん、斉藤満喜子さんとともに、3人組ユニット「うしろ髪ひかれ隊」として活動。グループ卒業後は、女優やコメンテーターとして活動していた。
2011年に乳がんと診断され、2度の再発、5回の手術を受けて、右胸を全摘出した。
がん治療と仕事の両立で苦労した経験を活かし、2016年から内閣府の「働き方改革実現会議」に民間議員として参加。2017年からは、厚生労働省のがん対策推進企業アクションアドバイザリーボードに名を連ねていた。
今年4月に自民党本部で開いた出馬会見では、「病気と仕事、子育てを両立してきた自分の経験を、政策や法律、予算というものに反映させていくことができたら、世の中のお役に立てるのではないかと思いまして、出馬を決意しました」と語った。
一方、選挙期間中には、NHKが実施した候補者アンケートで当初、26問中21問に「回答しない」と答えていたことから、SNSでは「操り人形でしかない」「信念がない」などと批判を浴びた。
その後、回答の際にスタッフとの情報共有にミスがあったと謝罪し、Twitterで回答を公開した。
「明日も応援に…」
東京選挙区は、6議席をめぐって34人が立候補。全国屈指の激戦区として、8日に急逝した安倍晋三元首相も、生稲氏の応援に駆けつけていた。
生稲氏は、安倍氏の銃撃事件を受けて、「今回の凶行は、選挙という民主主義の根幹を否定するものです。こんなにも卑劣な行為を絶対に許すことはできません。(安倍氏には)明日も応援に駆けつけて頂くはずでした。本当に悔しいですが私はテロに屈しません」とツイートしていた。