大人気ドラマ『セックス・エデュケーション』の監督に裏話を聞きました!→「自分自身の経験を重ねて…」

    Netflixでファイナルシーズンが配信されている、ドラマ『セックス・エデュケーション』。BuzzFeedは、同番組の監督・脚本を担当したローリー・ナンに話を聞きました🎤

    社会でタブー視されがちな「性教育」をテーマにしたNetflixのオリジナルドラマ『セックス・エデュケーション』。9月21日にファイナルシーズンが配信されました。

    BuzzFeedは、同番組の監督・脚本を担当したローリー・ナンに話を聞きました🎤

    サム(BuzzFeed記者):ローリー、こんにちは。『セックス・エデュケーション』の名場面についてさっそく話したいところですが、まず、最終シーズンを迎えるにあたって、どのようなお気持ちですか?

    ローリーまだ完全に気持ちの整理がついているわけではありません。2014年から9年間、この作品を作ってきたので、もう脚本は書かないんだという事実に、ようやく慣れてきたばかりです。でも、最終シリーズに対するみなさんの反応は楽しみです。

    サム英ドラマ『スキンズ』のように、第2世代のまったく新しいキャラクターたちを描き、シリーズを続けることは考えましたか? 

    ローリーこれまでのシリーズに登場させたキャラクターを思いついた時から、彼らは私のそばにいるように感じているので、また一から新しい世界線を作ろうとは思っていません。でもとても豊かな世界だとは思いますし、新しい形で発展させることはできると思います。

    『セックス・エデュケーション』の数々の名シーンについて質問しました🎤

    1.性被害にあったエイミーが、他の女性登場人物たちと一緒にバスに乗るシーン(シーズン2)

    こちらがそのシーンです。

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    ローリー仲がいいわけでもなく、生い立ちもまったく違う4人の女性登場人物。同じ女だから、という理由で親友になる必要はありません。しかし、バスのシーンで彼女たちは、(性被害にあった)エイミーを支えるために集まるだろうというイメージがあったんです。エイミーの置かれている状況は、彼女たちの『違い』を上回るものだった。私にとって大切なシーンです。

    2.学校に性教育は必要ないと考える校長ホープを、主人公のオーティスが慰めるシーン(シーズン3)

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    サムジェマイマ・カークの演技についてはどう思いましたか?

    ローリー彼女の演技は素晴らしいです。作品に出演してもらえて本当によかった。彼女は本当にクールで、いろいろな問題を抱えている役柄があっていたのかもしれません。特にこのシーンでは、ホープが複雑な人物であることがわかると思います。彼女はがんばろう、自分を保とうとしていますが、実際は他の人たちと同じように弱い部分があるんです。

    3.エリックが、トイレの後に手を洗わない生徒を叱ったシーン(シーズン2)

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    ローリークラミジアに関するシーンだったので、生徒全員がマスクをしていました。私たちがコロナの流行を予測していたみたいですよね!

    4.遠足でみんなとはぐれた時、オーティスがメーブにキスをするシーン(シーズン3)

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    ローリー2人の関係がどうなるのか、シーズン4を観てください!

    5.オーティスが、母親の車でマスターベーションをするシーン(シーズン2)

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    ローリーこのシーンのアサとジリアンはとても面白くて、私たちが撮影した中でも一番のお気に入り。このシーンのアサの演技は、特に素晴らしかったです。

    サムBGMも素晴らしいですよね。

    ローリーそうなんです!

    6.オーティスがメーブに送ったボイスメールをアイザックが削除したシーン(シーズン2)

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    7.メーブが中絶をすると決めたシーン(シーズン1)

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    ローリーお互いのことをあまり知らない3人の女性が、大変な状況に置かれているなか、少しでも明るく振る舞う姿に感動しました。このエピソードのおかげで、このドラマはリアルで常軌を逸したものでありながら、感動的な瞬間も含むことができたと思います。

    8.学校での劇のシーン(シーズン2)

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    サムこのシーンのファンは多いと思います。それに関してどう思いますか?どうやって思いついたのでしょう?

    ローリー:私たちは『セックス・エデュケーション』に、他の10代向けの番組で見る内容も組み込みたいと考えていました。高校で劇をやるというのはよくあること。加えて、『セックス・エデュケーション』版の劇をやりたかったんです!この場面をリリーとヘンドリックスさんに監督を任せ、ものすごく不適切なことに身を投じるのを見るのは、とても楽しかったです!でももしこれが実際の学校で起こったら、その学校は問題になっていること間違いなしですね。

    9.ジーンがフローレンスに、自分がアセクシュアルであるかもと言った時(シーズン2)

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    サム『セックス・エデュケーション』の多くのシーンはとても革新的です。これまで、こんなドラマはなかったと思います。ローリーさんが書いたシーンに人々が共鳴していることに関して、どう思いますか?命を救った事例もあるかもしれません。

    ローリーそのように、視聴者が、ドラマに自分自身の経験を重ねて見てくれるのはうれしいです。リリーが膣痙(ちつけい)に悩むシーンがあったのですが、このシーンに関する反応が一番大きかったです!

    「私の体の異変が何なのかわかった」

    と言って病院に行く人もいました。これは、誰かの命に小さな変化をもたらしたということ。素晴らしいことです。しかしそれと同時に、このドラマは楽しんで笑うためでもある。どちらの役割もできていたらいいなと思います。

    サム私はどちらの役割も果たせていると思います。このドラマを作ってくれて、ありがとうございます。本当に素晴らしいドラマです。

    ローリーありがとうございます!

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:久保舞菜美