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地震で下敷きになった犠牲者を「ラザニア」 あのメディアの風刺画が物議

表現はどこまでいい?

連続テロの標的になったフランスの週刊新聞「シャルリーエブド」が、イタリア地震の被災者らをラザニアなどの料理に見立てた風刺画を掲載し、物議を醸している。

This is not satire anymore, this is pure disrespect for those who lost their lives, I'm disgusted #CharlieHebdo

題は「イタリア風の地震」。左から、負傷した男性は「トマトソースのペンネ」、女性は「ペンネグラタン」、建物のがれきと間に挟まれた犠牲者は「ラザニア」と書かれている。

8月24日、イタリア中部を襲った地震では294人が犠牲となった。

230人以上が亡くなったアマトリーチェはパスタ料理「アマトリチャーナ」発祥の地として知られ、人気の観光地だった。
Filippo Monteforte / AFP / Getty Images 8月24日、アマトリーチェ

230人以上が亡くなったアマトリーチェはパスタ料理「アマトリチャーナ」発祥の地として知られ、人気の観光地だった。

風刺画はイタリア人らの感情を逆なでし、Twitterは炎上

「#CharlieHebdo(シャルリーエブド)」は一時トレンド入りした。

「こんな風刺画は予想外。風刺の自由には価値があるが、良いセンスには限界がある #シャルリーエブド」

La vignetta che non ti aspetti. Vale il concetto che la satira è libera ma il buon gusto ha confini #CharlieHebdo

「#アマトリーチェの地震で被災した人たちの苦しみを下品に風刺 #シャルリーエブド 痛みへの配慮はないのか?」

#CharlieHebdo satira indecente su vittime terremoto #Amatrice la grande sofferenza non insegna il rispetto del dolore?#jenesuispascharlie

#jenesuispascharlie(ジュヌスイパシャルリー=私はシャルリーではない)というハッシュタグが付いている。

このハッシュタグは、#JeSuisCharlie(ジュスイシャルリー=私はシャルリー)の否定。

シャルリーエブド紙は、イスラム教の預言者ムハンマドなどの風刺画を掲載。昨年1月にパリの本社がイスラム過激派に襲撃されて12人が殺された。同紙はテロの後「表現の自由」のシンボルとなり、このハッシュタグは広く使われた。
Dominique Faget / AFP / Getty Images (写真は2015年1月、パリ)

シャルリーエブド紙は、イスラム教の預言者ムハンマドなどの風刺画を掲載。昨年1月にパリの本社がイスラム過激派に襲撃されて12人が殺された。

同紙はテロの後「表現の自由」のシンボルとなり、このハッシュタグは広く使われた。

だが、イタリア地震の風刺は非難の的に。被災地も抗議した。

ANSA通信によると、アマトリーチェのピロッツィ町長は「不愉快で、当惑させる風刺だ」と非難した。「皮肉はいつでも結構だが、災害や死者を風刺することはできない」イタリアのフランス大使館も声明を出した。「ジャーナリストの表現は自由だが、シャルリーエブドの風刺画は明らかにフランスの立場ではない」
Giuseppe Bellini / Getty Images (8月30日、アマトリーチェ)

ANSA通信によると、アマトリーチェのピロッツィ町長は「不愉快で、当惑させる風刺だ」と非難した。「皮肉はいつでも結構だが、災害や死者を風刺することはできない」

イタリアのフランス大使館も声明を出した。「ジャーナリストの表現は自由だが、シャルリーエブドの風刺画は明らかにフランスの立場ではない」

ただ、ツイートは非難一色でもなかった。ダブルスタンダードを冷静に指摘する人たちも。「シャルリーエブドがイタリア人を侮辱するときだけ世界は怒り狂って、イスラム教徒に対してなら『言論の自由』になるなんて、おかしい🇫🇷」

Funny how the world are only outraged at Charlie Hebdo when they insult Italians but its 'freedom of speech' when it comes to Muslims, 🇫🇷🙃.

「#シャルリーエブドがイスラム教を侮辱するときは言論の自由だが、イタリア地震を侮辱すると今度は急にやり過ぎってなるのか???」

So when #CharlieHebdo offended Islam is was freedom of speech, but now they've offended the Italian earthquake and its suddenly too far???

シャルリーエブド紙は1月にも物議を醸す風刺画を載せている。「移民」の題で、逃げ惑う女性2人と、追いかける男性2人を描いた。

Disgusting cartoon in Charlie Hebdo ("what would've become of Aylan had he grown up? A groper") via @faizaz

昨年の大みそかにドイツ・ケルンなどで相次いだレイプ事件などを受けたもの。ドイツに住むシリア難民も関与していたと報道され、反難民感情が高まっていた。

風刺画には「アイラン坊やが成長したら何になっていただろう?」「ドイツの痴漢だ」と書かれている。

「アイラン坊や」とは昨年、トルコの海岸に打ち上げられた3歳のシリア人の男の子アラン・クルディ君を指す。遺体の写真は世界に衝撃を与えた。

このためシャルリーエブド紙の風刺は波紋を呼んだ。CNNは「不快な人種差別的、反イスラム的風刺画。果たして今、シャルリー・エブドを愛読している人間が何人いるのだろう?」という非難の声を伝えた。一方で、「我々の中にある難民への反感を告発したものにほかならない」と指摘する人もいた。
Martti Kainulainen / AFP / Getty Images 写真は、クルディ君の写真をもとにしたPekka Jylha氏の作品「Until the Sea Shall Him Free」

このためシャルリーエブド紙の風刺は波紋を呼んだ。

CNNは「不快な人種差別的、反イスラム的風刺画。果たして今、シャルリー・エブドを愛読している人間が何人いるのだろう?」という非難の声を伝えた。

一方で、「我々の中にある難民への反感を告発したものにほかならない」と指摘する人もいた。

シャルリーエブド紙は止まらない。9月2日、イタリア地震を題材にした風刺画をFacebookに載せ、またも炎上させた。「イタリアのみなさん…あなたたちの家を建てたのはシャルリーエブドではありません。建てたのはマフィアです」

今回の地震では、耐震性をうたった新築や、耐震補強したばかりの学校や住宅も崩壊し、手抜き工事ではないかとの指摘が出ている。「人を殺したのは地震ではない。人災だ」という声も上がり、当局が捜査を進めている。建設業者とマフィアのつながりが指摘されている。
Charlie Hebdo / Facebook / Via Facebook: Charlie

今回の地震では、耐震性をうたった新築や、耐震補強したばかりの学校や住宅も崩壊し、手抜き工事ではないかとの指摘が出ている。「人を殺したのは地震ではない。人災だ」という声も上がり、当局が捜査を進めている。

建設業者とマフィアのつながりが指摘されている。

バズフィード・ジャパン アダプテーション・リポーター

Saki Mizorokiに連絡する メールアドレス:saki.mizoroki@buzzfeed.com.

Alberto Nardelli is Europe editor for BuzzFeed News and is based in London.

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