金正恩氏は「頭がおかしい」 トランプ大統領、比大統領との電話会談で発言

    「核兵器を持った頭がおかしい男をこのように野放しにしてはおけない」

    米トランプ大統領は4月29日、比ドゥテルテ大統領との電話会談で、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長について「核兵器を持った頭がおかしい男」と話した。

    電話会談の記録が5月24日に公開された。米当局者はこの記録は正確だと思われるとBuzzFeed Newsに話している。

    核の脅威

    「頭がおかしい男(マッドマン)」発言は、大統領2人が北朝鮮の核の脅威について話し合う中で飛び出した。当日は、フィリピンの首都マニラで東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれていた。

    ドゥテルテ大統領はトランプ大統領に対して、金氏の手に核がある限り、ASEAN各国は安全ではないと訴えた。

    ドゥテルテ大統領「我々はあなたを支持する。(北朝鮮に)圧力をかけ続ける。金正恩の手にロケットと弾頭がある限り、我々は決して安全ではないからだ。次に何が起きるのか分からない」

    トランプ大統領「彼をどう思うか、ロドリゴ(注:ドゥテルテ大統領のこと)? 相手は、安定しているか、安定していないか?」

    ドゥテルテ大統領「大統領、彼は安定していない。ロケットを爆発させては、ニコニコしている。中国に対してさえ牙を向いた。最も非難してはならない国だ。だが彼の顔からは...いつも笑っている。そして危険なおもちゃがその手にある。それは全人類に苦悶と苦痛をもたらす可能性がある」

    トランプ大統領「まあ、彼はその力は持ったが、打ち上げるシステムがない。全てのロケットは失敗している。これは良い知らせだ。だが、最終的に打ち上げるシステムを持ったときには...中国についてはどう思うかね。中国は彼に対して力を持っているかね?」

    ドゥテルテ大統領「ああ、最終的には、ラストカードは、エースは中国にある。中国だけだ。彼は爆弾で遊んでいる。おもちゃだ。見るところ、心は正常な状態ではない。この瞬間にも頭がおかしくなるかもしれない。中国はやめさせるように最後の努力をするべきだ。そこで中国は非常に大事な役割を果たすだろう」

    トランプ大統領「我々はそこに多くの戦力を配置している。潜水艦2隻を配置している。世界最高のものだ。原子力潜水艦2隻を配置している。使用したいわけではないが。こんなものは見たことがないが、使う必要はない。だが、彼の頭がおかしくなる可能性もあるので、成り行きを見守ろう」

    ドゥテルテ大統領「どんな時代にも頭がおかしい男はいる。われわれの時代は金正恩だ。あなたは非常に微妙な問題に対処している」

    トランプ大統領「解決できるさ」

    (中略)

    トランプ大統領「核兵器を持った頭のおかしい男をこのように野放しにしてはおけない。我々は大きな戦力を持っている。彼の20倍だ。だがそれを使うことは望んでいない。あなたたちは大丈夫だ」