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今年はハロウィンなんて無理だよね…ってガッカリしてる人へ

渋谷や池袋、川崎のハロウィンはどうなるの? ディズニーランド・シーやユニバーサル・スタジオ・ジャパン、「地味ハロウィン」の対応もまとめました。

新型コロナウイルスの影響で、渋谷・池袋・川崎など首都圏の大規模なハロウィンイベントが、軒並みオンライン開催になりそうだ。

大型テーマパークでは、イベントを中止したディズニーランド・シーと、感染対策を講じて「ニューノーマルな仮装文化」を模索するユニバーサル・スタジオ・ジャパンとで対応が割れている。各所の取り組みを探った。

「バーチャル渋谷」仮想で仮装?

毎年、ハロウィンになると大勢の若者たちが自然発生的に集まる渋谷。渋谷区は感染拡大を防ぐため、リアルでのハロウィン自粛を呼びかけていく考えだ。

土木部管理課の米山淳一課長は「渋谷でクラスターが発生したら言語道断。物理的に封鎖することは考えていないが、街に出たいという気持ちにならないようにSNSなどで自粛要請していく」と話す。

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cluster公式チャンネル / Via youtu.be

#渋谷攻殻 NIGHT by au 5G

それでも人が押し寄せてしまった場合には、警察とも協力しつつ、密集したり滞留したりしないように誘導する。

あわせて、区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」を活用することも検討しているという。

池袋はニコ生で特番

2014年にスタートした「池袋ハロウィンコスプレフェス」はコスプレイヤーを中心に人気を集め、昨年は2日間で12万3千人(うちコスプレ参加者は2万1千人)を動員した。

ドワンゴやアニメイトが参画し、豊島区などが共催する池袋ハロウィンは、過去に小池百合子都知事が「リボンの騎士」や「メーテル」のコスプレで参加したこともある。

7回目となる今年はステージイベントやパレードの実施を断念し、初めてのオンライン開催を決断した。

人気コスプレイヤー集めた特番「池袋ハロウィンコスプレフェス ONLINE コスプレ大感謝祭 2020」 を、10月31日に「ニコニコ生放送」で配信するという。

名誉実行委員長の高野之夫・豊島区長は次のようにコメントしている。

《今年は残念ながら、例年どおりのイベント実施は叶いませんでしたが、オンライン開催「コスプレ大感謝祭 2020」など新たな魅力が生まれ、楽しさが継続されています》

《今年の取り組みが、池袋を舞台とした最高の「池袋ハロウィンコスプレフェス」につながると信じています。また来年、ご来場者の皆さまや関係者の皆さまとお会いできる日を楽しみにしております》

「#うちで化けよう」川崎の挑戦

川崎市や地元商店街が主催に名を連ねる「カワサキ ハロウィン」は、1997年に始まった老舗イベント。

今年は「#うちで化けよう」のハッシュタグで、InstagramやTwitter、TikTokなどでの動画投稿を募り、オンラインパレードを開く。

また、公式サイトで動画を募集し、賞金50万円の仮装コンテスト「ハロウィン・アワード」も開催する。

「悪霊退散」というハロウィンの起源に立ち返り、「コロナ撃退」の願いもこめる。

オンラインでハードル下げる

カワハロの一翼を担うJR川崎駅前の複合商業施設「ラ チッタデッラ」広報の谷田部陽平さんは言う。

「正直な本音を言えばリアルでやりたかったが、コロナの状況が続くなかでカワハロとして何ができるかを考え、初めてのオンライン開催を決めた」

「オンラインには敷居を下げる効果もある。地方の方でこれまで参加したくてもできなかった方や、身体の不自由な方にも参加していただけたら」

「#うちで化けよう」を共通ハッシュタグ として、各地のハロウィンイベントと連携することも視野に入れている。

ディズニーはイベント中止

テーマパークも対応を迫られている。

東京ディズニーランド・シーは、9月11日~11月1日に予定していたイベント「ディズニー・ハロウィーン」を中止

これに伴い、期間中の中学生以上の全身仮装での入園も禁止した。

中止を受け、ディズニーの公式ホテルもホームページで「ロビーやレストラン、宴会場通路など客室以外での全身仮装はご遠慮ください」と注意喚起している。

USJ「ニューノーマルな仮装」目指す

一方、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは9月18日〜11月8日にかけて「ハロウィーン・イベント 2020」を開催する。

パーク内にゾンビが大量発生するイベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」は見合わせるが、三密回避といった感染対策を講じたうえで、ミニオンなどの人気キャラクターが仮装姿で出迎える。

入場者の仮装も制限しない。「新しい時代に完全対応したニューノーマルな仮装文化」を提案することを目指す。

SNS上で「マスクコスプレ選手権」を実施したり、安全な距離を保てる振り付けを盛り込んだダンス「ソーシャルディスタンス・ラタタ」を踊るように呼びかけたりと趣向を凝らす。

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ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)公式チャンネル / Via youtu.be

ソーシャルディスタンス・ラタタ スペシャル動画

USJの担当者は「世の中で負の要素とされているものをエンタメのアイテムに昇華し、ニューノーマルなハロウィンを発信していく」と説明する。

気になる地味ハロは…

顔変換アプリが別のところに反応しちゃった人 #地味ハロウィン #DPZ

どことなくパリピ感のあるハロウィンイベントとは一線を画し、普通の人々の地味な一瞬を切り取る仮装で異彩を放ってきたのが「地味ハロウィン」だ。

2014年の初開催以来、今年ではや7回目となる。

昨年は515人が参加し、「顔変換アプリが別のところに反応しちゃった人」「宝塚音楽学校の合格発表を見に来た生徒」など、一癖も二癖もある仮装を披露。

Twitterでも万単位でリツイートされ、「そうきたか!」とネット民を唸らせた。コロナ禍に見舞われた今年はどうするのか?

主催する「デイリーポータルZ」の林雄司編集長は「人数制限、予約制にしてリアル開催します。それに加えて、オンラインでの写真投稿も受け付けます。会場の様子は例年通りネット配信します。会場は現時点ではまだ決定していません」としている。

(左から)宝塚音楽学校の合格発表を見に来た生徒の親、宝塚音楽学校の合格発表を見に来た生徒 #地味ハロウィン #DPZ