耳が不自由な夫婦のために、寿司職人がとった行動は…「これぞ、おもてなし」とアメリカで称賛の的

    アメリカ・テキサスの日本人寿司職人が、耳の不自由な夫婦のために、あいさつからメニューの説明まで手話を使ってサービスを提供。動画はツイッターで拡散され、称賛の声が多く集まっています。

    アメリカ・テキサスで寿司屋「Tatsu Dallas(タツ・ダラス)」を営んでいる、寿司職人のセキグチタツヤさん。彼のすばらしい「おもてなし」が、ネットで話題になっています。

    きっかけは、テキサスでローカル雑誌の編集者を務めているナタリーさんが、11月23日に投稿した一連のツイート

    今年11月には、ナタリーさんの姉妹のメリッサさんも、夫のヴィクターさんと共に「Tatsu Dallas」を予約したそうです。

    「Tatsu Dallas」では、タツヤさんによる「おまかせコース」を提供しています。しかし、タツヤさんは耳が聞こえない夫妻のために、メニューを事前に知らせてくれたそうです。また夫妻がお店に着くと、アメリカ手話であいさつをしてくれたといいます。

    The team sent over the tasting menu ahead of time, which allowed my sister and her husband to get an idea of what the night would look like. They were happy with that. But when they arrived at the restaurant on the night of their reservation, they were greeted in ASL.

    Twitter: @natalykeo

    メッセージの内容:

    メリッサ「びっくり。私たちがロビーに着くと、タツと彼の妻、スタッフのジャニスさんが手話であいさつしてくれた」

    ナタリー「ええ!」

    メリッサ「すごく驚いちゃった、私たちのために手話を練習してくれたらしい」

    ナタリー「本当にすばらしいね」

    さらに、タツヤさんは夫妻のために、メニューのすべてを手話で説明しました。その動画がこちら↓

    Chef Tatsuya Sekiguchi also learned how to sign the entire tasting menu. My sister said she saw a printout behind the bar of how to sign parts of the menu. It blew her away and nearly brought me to tears. Here’s a video of him signing some menu items.

    Twitter: @natalykeo

    「寿司職人のタツヤ・セキグチは、すべてのメニューを説明できるよう手話を学んでくれました。メリッサによると、カウンターの後ろに、メニューを説明する手話の方法が書かれた紙があったそうです。メリッサはとても感心して、私も泣きそうになりました」

    ナタリーさんは「(飲食店の)サービスに関して常にアンテナを張っていますが、今回の出来事は際立って素晴らしいと思います」とツイートを締めくくりました

    このストーリーは大きく拡散され、ツイッターでは「アクセシビリティはホスピタリティだ」「これぞ、おもてなし」「すばらしい優しさと思いやり」など、多くの称賛の声が集まっています。

    今回の出来事について、タツヤさんは米メディアの取材に対し「ニューヨークの寿司屋で働いたときの経験から、つねに最高のサービスを提供すると心がけるようになった」と語りました。

    「『Everyday and Everyone is Special(毎日が特別な日で、誰もが特別な人である)』。これが私の信条です」

    サムネイル画像:Getty Images