トンネル内を避難する人々
英仏海峡トンネルは全長約50km、海底部は約38kmある世界最長級の鉄道用海底トンネルだ。
乗客のマイク・ハリソンさんはBBCに対し、当時の状況を語った。
ハリソンさんによると、乗っていた列車内で警報が鳴り、乗組員が故障箇所を探すのに1時間以上を費やしたが、再び列車が動き出した。
5分後には再び警報が鳴り列車が止まったため、乗客は避難を強いられた。
トンネル内には、左右に列車が通る2本の鉄道トンネルと、中間にはメンテナンス作業員などが使用するサービストンネルがある。乗客は10〜15分ほどサービストンネルを歩き、別の列車まで移動したという。
しかし、移動先の列車でも問題が発生し、目的地についたのは出発から約6時間後だった。
「みんなが少しずつイライラして、ストレスを感じているようでした。軽くパニックを起こしている人もいました」
「(列車が2回止まって、移動先の列車でも問題が起きたので)3回目には『いったい何が起きているんだ』と思いました」
別の乗客は、「トンネルに閉じ込められていることに、怯えていた人もいました。私たちは少なくとも5時間はトンネル内で立ち往生していた」と語った。
別の列車に避難した乗客たち
今回の事故を受け、英仏海峡トンネルで列車を運行する「ユーロトンネルシャトル」の広報担当者は、「このようなご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます」とコメントした。
また、乗客一人ひとりに個別に連絡し、補償金を支払う予定だという。
サムネイル画像:Getty Images