トンガ沖で大規模な噴火。現地上空は火山灰雲で真っ暗に

    岩手県沖とトカラ列島、奄美沖に津波警報が出た。奄美市小湊では1.2メートル、岩手県の久慈港では1.1メートルの津波が観測されており、今後も最大3メートルの波が予想されている。

    南太平洋の島国、トンガ近くで1月15日午後(日本時間)、大規模な噴火が発生した。

    トンガの首都ヌクアロファから北に60キロほど離れた海底火山、フンガトンガ・フンガ・ハアパイ火山が噴火したと見られている。

    気象衛星「ひまわり8号」が捉えた噴火の瞬間

    噴火は非常に激しく、800キロメートル以上離れたフィジーでは「大きな雷のような音」が聞こえたという。

    1900キロメートル以上離れたニュージーランドや、9300キロメートル以上離れた米アラスカのアンカレッジでも噴火音を聞いたという人がいる。

    トンガ地質サービスは、噴煙は上空約19キロメートルまで達したと発表している。

    噴火の影響による津波が日本にも到達し、岩手県沖とトカラ列島、奄美沖に津波警報が出た。奄美市小湊では1.2メートル、岩手県の久慈港では1.1メートルの津波が観測された。

    岩手県沖では今後最大3メートルの波が予想されており、気象庁が避難と警戒を呼びかけている。

    ロイター通信によると、トンガの首都ヌクアロファで83センチ、米領サモアでも約60センチの津波が観測された。

    噴火の赤外線衛星画像

    Infrared Satellite Imagery shows how clear skies were fast replaced by the giant #eruption cloud over #Tonga in the past couple hours.

    Twitter: @WeatherWatchNZ

    トンガに住むFaka’iloatonga Taumoefolau氏は、津波が到達する瞬間をカメラに収めツイッターに投稿した。同氏は、灰が降ってくる様子を車内から撮影した画像もツイートしている。

    火山灰雲で暗くなっているトンガ上空の様子

    Darkness under the ash cloud from eruption in Tonga https://t.co/U6VX57ue9b

    Twitter: @BuzzFeedStorm

    Faka’iloatonga Taumoefolau氏のツイート「灰と小石が降ってきて、空は暗闇に覆われている」

    他のトンガ住民は、津波が到達した瞬間地面が揺れたのを感じ、自宅が浸水して隣家の壁が崩れるのを見たとニュージーランドの報道機関に語った。

    現地の被害の全貌は明らかになっていない。

    2011年に東日本大震災が発生した際、トンガのトィヴァカノ首相(当時)は「被害者の1家族でも2家族にでも役立てればうれしい」と10万7000ドル(約1200万円)を日本に寄付している。

    Correction:

    記事に使用していた画像が2021年12月の噴火時のものだったため、差し替えました。訂正してお詫びいたします。