「ノーブラ」を理由に飛行機から降ろされた女性、航空会社を非難「普通の男性と同じ服装だった」

    最終的に女性はシャツを羽織り、搭乗を許された。女性はデルタ航空に方針の変更を求めている。

    ブラジャーを着用していないことを理由に、デルタ航空便の機体から降ろされたというアメリカ人女性が3月28日、記者会見を開き、同社に方針の変更を求めた。

    ニューヨークを拠点にDJや歌手として活動するリサ・アーチボルドさんは今年1月、ソルトレイクシティからサンフランシスコに向かう便に搭乗した。

    アーチボルドさんは、ブラジャーを着けずに、ゆったりとした白いTシャツを着ていた。ニュージーランド・ヘラルド紙によると、アーチボルドさんはゲートで服装に関して冷ややかな反応を受け、スタッフと「とても異様な」会話をしたそうだが、搭乗できたため「あまり深く考えていなかった」という。

    ところが着席後、乗務員に声をかけられ、飛行機から降りるよう指示された。

    アーチボルトさんは、服装が「不快」で「露出が多すぎる」と言われたと語った。最終的に、腰に巻いていたシャツを上から羽織り、搭乗を許可された。

    アーチボルドさんは、この時の出来事をXに投稿している。ポストはデルタ航空に宛てられた。

    @Delta I was extracted from a delta flight for not wearing a bra. The gate attendant waited until the entire plane was seated, then asked to speak to me privately and escorted me off the plane, like a criminal.I was told “the official policy of @Delta is that women must cover up” pic.twitter.com/NuxiCrYf90

    — DJette kiwi (@DJettekiwi) January 23, 2024
    Twitter: @DJettekiwi
    「ブラジャーを着けていなかったという理由で、デルタ航空のフライトから降ろされた。ゲートスタッフは客が着席するまで待ち、私と個別で話をしたいと申し出て、まるで私が犯罪者のように飛行機から連れ出した。『デルタ航空の公式な方針では、女性はブラジャーを着用しなければならない』と言われた」

    デルタ航空は、乗客に対して服装規定は設けていない。しかしアメリカの運送約款によると、乗客の「行動、服装、衛生状態、匂いが他の乗客に不快感を与えたり、迷惑をかけたりする」場合、その乗客の搭乗を拒否する権利がある。

    アーチボルドさんは声明で「標的にされ、屈辱を受けた」と述べている。

    クィアであると公表しているアーチボルドさんは「私は普通の男性が着るような服を着ていた」「彼女(スタッフ)が考える『女がするべき服装』をしていなかった私を罰するための、見世物のような行為だと感じた」と非難した。

    NBCニュースによると、アーチボルドさんと弁護士は、デルタ航空を相手取って訴訟を起こすつもりはないものの、方針の変更と社長との面会を求めている。

    同社はNBCの取材に対し、1月にアーチボルトさんに謝罪のため連絡したと明かした。