ヤギが増えすぎた島、無料捕獲キャンペーンを実施「誰でもいいから持ってって」

    シチリア州南西部に浮かぶアリクーディ島で、野生化したヤギが増えすぎたため、希望者にヤギを無料で提供すると市長が発表した。ヤギの飼育に関する知識がなくとも、運び出すボートさえあればいいと語っている。

    イタリア・シチリア州南西部に浮かぶ小さな島、アリクーディ島で、野生化したヤギが増えすぎたため、希望者にヤギを無料で提供すると市長が発表した。

    BBCによると、島の住民約100人に対し、ヤギは600頭と推定されるという。

    20年ほど前に農家が島に持ち込み、放し飼いにしたのがきっかけだ。険しい山や崖で生息していたが、個体数が増えるにつれて住宅地にも侵入するようになり、民家に入り込んだり、庭を荒らしたりと被害を出している。

    リッカルド・グッロ市長はCNNの取材に対し、誰でもいいのでヤギの頭数削減に協力してほしいと答えた。ヤギの飼育に関する知識がなくとも、運び出すボートさえあればいいと語っている。

    「食用ではなく、家畜としてヤギを引き取ってほしい」としながらも、里親の調査などは行わないという。

    希望する人は自治体に申し出たあと、1人につき最大50頭まで、島で自由にヤギを捕獲できる。景観保護のため一部を残し、残りのヤギが引き取られるまで無料譲渡キャンペーンは続く予定だ。