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娘の育休中にアクシデントが。その時の妻の言葉が、夫を変えた

育休中にアクシデントが発生。その時、妻にかけられた言葉によって、大使は変わったそうです。

「父親の育児休暇取得」に力を入れるスウェーデンの大使館(東京都港区)が、大使のインタビュー動画を通じて、その意義を伝えています。

動画はTwitterで公開され、ペールエック・ヘーグベリ大使が自身の育休取得時の体験をまじえながら語りました。

ヘーグベリ大使がインタビューに答える形で語った動画は、2本立てです。

1月10日に投稿された1本目の動画では、父親の育休取得は、子どもたちのためであるのはもちろん、「父親自身のため」だともいい、「父親も子育てに責任を持つことが重要」だと強調しました。

その3日後、2本目の動画が公開され、育休中にあった失敗から学んだことを具体的にあげました。

ヘーグベリ大使は、娘が生後8、9カ月の時だった2002年に育休を取り始めたそうです。それと同時に妻は仕事を再開。大使は育休期間の9カ月間、自宅で娘の世話をするようになったといいます。

失敗から得た学び

ある日、アクシデントがあり、娘が床で泣き叫んでしまったといいます。

ヘーグベリ大使はどうすれば良いのか悩んだ末、妻に電話をかけて助けを求めました。すると、妻が返したのは、こんな言葉でした。

「私に頼らないでちょうだい。自分で対処してちょうだい。私も初めて親になったんだから!」

これをきっかけに学んだのは、育休とは「24時間、年中無休で育児に全責任を背負うこと」でした。

当時の反省点を次のように振り返り、育児においてはとりわけ夫婦間のコミュニケーションが大切だし、互いに信頼して、それぞれが育児に責任を持つことが必要だと訴えました。

「人に聞くのではなく、私が自分自身で考えて行動して、対処する必要があったのです。他の人にお願いすることはできないのだと理解することが必要でした」

スウェーデンでは、子ども1人につき夫婦合計で育児休業を480日間取得できます。

期間をわけて取ることができるほか、全ての期間を取得するにはもう一方が「90日間」取らないといけないなどの制約もあり、父親の育休取得率は9割を超えています。

日本の男性にも育休取得を推奨するヘーグベリ大使は、1月14日に大使館で開いたイベントに登壇し、このように呼びかけていました。

「政治的な原動力が必要ですが、日本でも男性の育休取得を推進できると思います。父親やこれから父親になる人は、自分も育児をやってみたいんだ、とぜひ権利を主張してほしい。日本人の男性は、素晴らしい機会を見逃さないでください。自分自身の父親像を描いてください」

スウェーデン大使館が公開した2本の動画はこちら

「父親の育休取得」についてのヘーグベリ大使のインタビュー動画の続編: 大使はまた「育休中は、パートナーから子育てを任されている、信頼されていると感じることが必要。私が育児する時もそうだし、妻が家で育児するときも干渉せず自由に彼女の思うようにしてもらうことが大切です。」と語りました。 https://t.co/cOLAYS8KW2