「わたしも20年近くこれ」と反響。脱毛症と抜毛症に悩む漫画家、自分のために描いた7枚の漫画

あなたは他人の目に恐怖を抱いたこと、ありますか？

漫画家でイラストレーターのミツコさん（@_3_2_5_）がTwitterで自身の経験を漫画で紹介したところ、注目を集めています。

それは、円形脱毛症や抜毛症、そして強迫症にまつわるストーリーです。

投稿には「わかりみーーーー」「わたしも20年近くこれ…」「こういう強迫障害は癖づくと、ほんとじわじわつらいし、長びく」など、周囲には公言せずも、同じような経験をしている方からの共感の声が寄せられています。

物語は、投稿者が美容院に行きたいと願うシーンから始まりますーー。

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

ミツコさんのTwitterより / Via Twitter: @_3_2_5_

BuzzFeedは投稿者のミツコさんに話を聞きました。

ミツコさんのInstagramより / Via Instagram: @__3__2__5__

ミツコさんの趣味は、買い物へ行くことや、おすすめのものを漫画に描いてSNSで紹介すること。もともと美容が大好きです。

しかし抜毛症が発症している間は、外に出かけることや、おしゃれをすることに、自信がなくなってしまうそう。

「（他人に）頭を見られたら、どんな風に思われるのか、恐怖に感じていました。SNSでは人に良く思われたくて、明るい面しか載せちゃいけないと無意識に取り組んでいました。そのSNS上の自分のイメージと、現実の自分を比較した時の劣等感が苦しかったです」

漫画を描いたのは、自分のため。描き始める前は、「どうして自分はこんなことを繰り返してしまうんだろう？」と、自責の念に苛まれていたと振り返ります。

「髪を抜いてしまう行為そのものを恥ずかしく、情けなく感じて、責めたくなる気持ちで過ごしていました」

その一方で、夢中で漫画を描くにつれて整理できたことがありました。どんな心理状況の時に、抜毛症を起こしていたのか、その理由や背景が鮮明になったのです。

「『こんなことを大勢の人に告白して何になるんだろう？』と途中描くのがしんどくなって何回もやめようかと思いました。それでも、いまは最後まで描いて良かったと心から思います」

ミツコさんのInstagramより / Via Instagram: @__3__2__5__

今回の漫画を投稿すると、ミツコさんのもとには多くの方から「実は私もずっと言えなかった」「ずっとこんなの私だけだと思っていた」とのコメントが。それぞれのユーザーが心のうちを打ち明けてくれました。

人知れず多くの人が経験している苦悩に「これは単に心が弱かったり病んでいるから起きるというわけではなく、本当に些細なきっかけで誰でも身近に起こり得ることなのだと思いました」と受け止めます。

「もとは自分がただ美容院に行くために『恥ずかしさを捨てたい！』という理由で描いた漫画でした。同じ境遇の人たちがたくさんいると知ってこんなに心強くなれると思いませんでした」

「人は色んな面を持っていて当たり前で、恥ずかしいことなんかじゃないんだと、とても救われました。この漫画を読んでくださった人の中にも、そう感じてくれる人が一人でも多くいてくれたら嬉しいです」

最後に、抜毛症や強迫症などの行為を「どうしてそんなことしてしまうの？」「やめればいいのに」と捉える人もいるのではないでしょうか。

「どうか行為そのものを責めたり否定したりするのではなく、やめたくてもやめられないこと、してしまうのには理由があるということを少しだけ理解してくれたら嬉しいです」