せっかくの成人式。だけど、着たい振り袖がどこにもない……

美しい白の振り袖に目が覚めるような青の帯。そこに動物の絵柄が書かれています。

背面も自作したとは到底思えない出来栄えです。

この振り袖を手描きしたあーささんはBuzzFeedの取材にこのように話します。

制作期間は2週間ほど。大晦日から描き始め、成人式に間に合わせたとのことです。

一生に一度の成人式に着たい振り袖がなかったという女性。そこで考えたアイデアは「柄を描く」。
20歳の節目を祝う成人式。
成人式が近づくにつれて、実家に大量の振り袖パンフレットが……
けれども「着たいと思う振り袖がなかった」という女性。
そこで満足のいくものを手描きし、話題になっているのです。
振り袖を手描きって、どこからどこまでを…?
見てみましょう。
「着たいと思う着物がないなぁと思っていたら母が「自分で作れば?」と言ってくれたのがきっかけです。絵は全て私一人で描きました」
この振り袖のモチーフは「幸せを運ぶ」。その理由については…
「兎年生まれ、飛躍、という意味を込めてうさぎを入れることは最初から考えていました。そこからラッキーアイテムに結びついたのは、思いつきです」
当日の周囲からの反応を聞くと、このように答えました。
「家族や、着付けてくれた美容師さんにも嬉しい言葉を沢山頂きました。祖母には当日まで途中経過を見せていなかったので、とっても驚いて褒めてくれたのが本当に嬉しかったです」
また、成人式の会場で会った友人達の中には、手で描いたと気づかない人もいたんだとか。
「計画は1年以上前からしていましたが、描き始めたのは大晦日からです…ギリギリすぎておばあちゃんにめっちゃ怒られました」とご自身のツイートで明かしていました。
絵を描く際に使用した画材はJETSTREAM(0.5mm)とアクリル絵の具。
いろいろ試してみて、一番良かったものなのだといいます。
この振り袖を作る上で、特にこだわったポイントは「先に決めていた帯の色に合わせて半衿・重ね衿、絵の配色を考えたところ」。
さらにご家族も振り袖制作に力を添えてくれたと語ります。
「祖母が長襦袢を仕立ててくれ、母は半襟と伊達襟担当でした。振袖の絵、髪飾りが私です。襟は絵の色合いが決まらないと作れないので大変だったと思います」
あーささんは、動物をモチーフとするアーティストとして活動しています。
今後、振り袖はどうするのでしょうか。
「機会があれば、個展等で展示したいと考えています」