エスカレーターは登らないでほしい。左半身麻痺の女性がツイートした理由。

右側にしか立てない理由がある。左半身麻痺でエスカレーターの右側にしか立てない女性。あることを表すマークを知ってほしいと投稿したツイートが話題になっています。

エスカレーターの右側は歩くために開けているーー？

障害でエスカレーターの右側にしか立てない人がいることを知ってほしい。そんな、ある女性の願いが反響を呼んでいます。

「わけあってこちら側で止まっています」

あゆみ(о´∀`о)執事化中 @ayumi33036050

多くの人にこのマークを知って欲しい。エスカレーターで右にしか立てない障がいのある人が使っているマークです。私も障がいがあるので使っているけどヘルプマークのように知らない人が多くて邪魔なんだよとかよく言われる。 #拡散希望

02:32 AM - 08 Sep 2019

@ayumi33036050

そんなキーホルダーの存在を投稿したのは、会社員のあゆみさん（24）。

左半身に麻痺があり、自分の意志で動かせるのは右半身のみ。エスカレーターでは、右側に立つほかの手段はないといいます。

ツイートした理由について、BuzzFeed Newsにこう語ります。

「舌打ちされたことが忘れられず、右に立っていたら事情があるんだな、とみなさんに知ってほしかった」

どうしてこのキーホルダーを？製作した東京都理学療法士協会に聞きました。

エスカレーターマナーアップ推進委員会　提供

今回のキーホルダーを製作したのは、東京都理学療法士協会にある「エスカレーターマナーアップ推進委員会」。2016年から運営をはじめました。

担当者は、その狙いをこう説明します。

「当事者のひとりから『エスカレーターを歩いて登る世の中を変えられないか』と利用に関する問題提起があったことです。障害があっても、安心・安全に外出できる社会を作ることが我々の大きな役割だと考えています」

「2020年の東京五輪には多くの方が日本へ訪れることが予想されます。その際にはホスト国として、誰もが安心して過ごせる街、東京を実現する大きなチャンスであると考えています」

実際に、活動を始めて多くの当事者の方から「エスカレーターに乗るのが今まで怖かった」との意見が集まっているといいます。

「活動を通して少しでも、右側に止まって乗る勇気や、正しいマナーを知っていただき思いやりにあふれた社会となることを願っております」

キーホルダーは現在入荷待ちとのこと。今後の購入方法は？

エスカレーターマナーアップ推進委員会　提供

キーホルダー（正式名称：止ま乗るエスカキーホルダー）は、全国で無料配布しています。

エスカレーターマナーアップ推進委員会の専用フォームから申し込むことができるのだそう。

「現在、より多くの方に幅広く配布できますように、おひとり様1個までの配布とさせていただいております。一つ一つ丁寧に梱包しておりますので、多少のお時間をいただきますことをご了承ください」

誰でも、安心して暮らせる街をつくるために。まず、覚えておきたいマークのひとつですね。