5年前に女性から男性になったYouTuberがいます。

【性同一性障害だとカミングアウトされた時どう思った?】



【ほかの親族に伝えるかどうか悩んだ?】

【名前を変えたことはどう思う?】

【母がよく聞かれることがあるらしい】

【カミングアウトを受けて衝突はあった?】

【カミングアウトを受ける人へのアドバイスは?】

BuzzFeedは奏太さんを取材しました。
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彼は2015年12月に性別適合手術を受け、そして2016年に戸籍を男性に変更しました。
現在はYouTubeでの動画配信や「元女子」だと公言して活動していることを、お母さんをはじめ、家族はとても応援してくれているそう。
その一方で、家族にカミングアウトした当時、すんなり受け入れてくれていたわけではなかったといいます。
あの時、母がどう思っていたのかを知っておきたいーー。きちんと話したいーー。
そんな思いが、奏太さんの胸の内にずっとありました。
「でも、こういう話って少し気が重くなってしまって『いつか聞こう』と思いながら、時間が経ってしまっていました。『そのいつかはいつだろう?』と思った時に、今聞いておかなきゃと思い、今回思い切って話をしてみました」
「当時すぐに聞くことができなかったのは、お恥ずかしい話ですが、自分のことで精一杯だったからです。自分以外の人の気持ちを考える余裕すらなかったんですよね」
今回、動画を撮影してみて、改めて気付いたこともあるといいます。
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「母の言葉は良くも悪くもいつもストレートで。それに傷つく自分がいるかもと少し怖かったです。しかし、実際に撮影をし終えて、母のストレートな言葉、素直な気持ちを聞くことができて良かったなと思いました」
「『自分の思ってることを素直に相手に伝える』ということは、簡単なようで難しいなといつも感じています。動画を通して、母と素直に話をすることで改めて気持ちを言葉で伝えるって、大切だなと再認識しました」
お母さんが比較的にすんなりと自身のジェンダーを受け入れてくれたのには、お母さん自身がともに生きてきた、聴覚障害の存在があるのではないかと、語ります。
「母が今の母であるのは、母自身、耳が聞こえない障害を持っていることで、色んな経験をしてきたからだと思います。僕には想像の出来ないこともたくさんあったと推測します。それでも、ほんとに太陽みたいに明るい母で、『辛い時は笑って』と教えられました」
「だからこそ、母の言葉に救われていることが多いのかもしれません」
奏太さんにとって、性同一性障害だと一番最後にカミングアウトした相手が、家族でした。
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「家族に自分の何かを伝える、カミングアウトするということはすごく緊張するし、難しいことだなと思います」。そう前置きして、奏多さんはこのように続けます。
「カミングアウトする前は『近いからこそ言えない』『嫌われたくない』『家族に言わない方がお互い幸せだ』などの感情で心が埋め尽くされていました」
「けれど、誰よりも近い存在だからこそ、大切な人だからこそ、ちゃんと自分を知って欲しいと決意して、話すことにしました」
カミングアウトで悩んでいる人や、ジェンダーやセクシュアリティに限らず何かに悩んでいる人。そんな人たちの背中を押せるような動画になっていたら嬉しいと話します。
「カミングアウトするのが正解だとは、僕は思っていません。話したい、伝えたい人がいるからカミングアウトする。それでいいと思います」
『男になりたいと伝えた娘、母の正直な気持ちを聞いてみた。』の動画全編はこちらから。
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