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HPVワクチンのキャッチアップ接種、高校3年生が受けてみたよ 「これでもう安心です!」

HPVワクチン、うちそびれた人も2025年3月までは無料で受けられる「キャッチアップ接種」。高校3年生のコモモさんがうちにいくのに同行取材しました。

子宮頸がんを防ぐHPVワクチンは、小学校6年生から高校1年生の女子は国がお金を出してくれるワクチンです。

しかし、国が8年半も積極的には勧めないという姿勢でお知らせを送らなかったため、うちそびれた女性がたくさんいます。

そんな人に今年の4月からもう一度無料でうつチャンスを与える「キャッチアップ接種」(1997年4月2日~2006年4月1日の9学年の女子が対象)が始まりました。

からここの森の探検隊の一人である高校3年生のコモモさん(18)が、キャッチアップ接種するのを同行取材しました。

定期接種の期間は母親が反対

埼玉県川越市の「愛和レディスクリニック」前で待ち合わせしたコモモさんは、緊張する様子もなく、ニコニコしていました。この日、全部で3回うつHPVワクチンの1回目です。

「楽しみではあるけれど、ちょっと副反応も心配かなという気分です」

コモモさんは、国がお金を出してくれる小学校6年生から高校1年生の間は、母親に接種を止められていました。その頃、HPVワクチンをうった後に痛みやけいれんなどが長く続くとマスコミで盛んに報じられ、怖い印象を持っていたからです。

「うったら副反応が出る恐れがあるし、うっても子宮頸がんにかかる可能性があるんだから、うつ必要はないんじゃないかと言われていました」

中学3年生ぐらいに、そろそろ無料でうてる期間が終わるから、ということで一度話し合ったそうです。それでも周りでうっている人はわずかしかおらず、なんとなく見送ってしまいました。

その後、HPVワクチンについての情報を見ているうちに、「やはりうてば良かった...」という後悔が湧き上がってきました。でも3回で5万円もかかるお金の負担は大きいです。

しかし、コモモさんがからここの森で一緒に活動する大学生、江連千佳さんたちが「私たちも無料でうちたい」と運動し、今年4月から「キャッチアップ接種」が実現することになりました。

「母も今になって『私は反対していなかった』と言い出して、『コモモがうちたいならうてばいい』と言ってくれました。江連さんたちが活動して実現したことの恩恵が受けられて嬉しいです」

うっている間は「痛い!」

住んでいる自治体から送られてきていたキャッチアップ接種の予診表を受付に出し、今日の体温を測ります。

診察室に呼ばれると、前院長の上里忠彦先生が、キャッチアップ接種の説明をして、「将来の女性の健康のためになるので、友達にも勧めてくださいね」と語りかけました。

このクリニックでも定期接種の標準接種時期である中学1年生と、最後のチャンスである高校1年生が受けにくることが増えているそうですが、キャッチアップ接種はまだ少ないと言います。

上里先生は針を刺して「大丈夫?手がしびれたりしない?」と確認しながら、注射液を注入します。

注入している間、コモモさんは「痛い!」と顔をしかめました。

「うっている間はやっぱり痛いです」

でもうった後は「今は全然痛くないですね」と笑顔になりました。

そばで付き添っていた看護師の朝井正美さんは「HPVワクチンでは、注射をうつ緊張やストレスなどで失神する迷走神経反射を心配しているのですが、最近はほとんど出ないですね」と話します。

「これで子宮頸がんを予防できると思うと安心」

接種後、待合室に移動して30分様子を見て、何も問題は起きませんでした。これで1回目の接種は終了です。

「これで子宮頸がんを予防できると思うとすごく安心しました。あと2回もしっかりうちます」

コモモさんは晴れやかな笑顔で帰っていきました。

※コモモさんはその後、11月11日に3回目をうち終えて接種を無事終了。2回目、3回目も特に副反応はありませんでした。

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