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第1章:僕のiPhoneに知らないおっさんの写真が流れてきた話

信じられない。

インターネットとは不思議なもの。書いている自分でさえ、未だに本当に起きたことだというのが信じられない……!(第2章 / 第3章

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この物語は2014年の初めごろ、イーストビレッジのお気に入りのバー、EVSで飲んでいたところから始まる。何度も言っていることだし、聖マルコに誓ってもいい。EVSは断じてダサいバーではない! ニューヨークでハッピーアワーをやっているバーを見つけるのはひどく難しい。僕の行きつけだから、みなさんはどうか通わないでほしい。本当に来ないでね!

……とにかく、2014年の2月ごろ、ハッピーアワーに1本20ドルのワインを飲んでたら、iPhoneがなくなった。誰かがテーブルの上から盗んだようだった。いやあ、感心した。拍手喝采だ。きっとそいつはその夜だけで、20台くらいは電話を盗んだんだろう。携帯電話を盗むにはうってつけの場所だ。天才的だよ。ブラボー。

iPhoneがなくなったことに気づいた僕は、すぐに自分の番号に電話した。繋がったのは留守電。電話が死んだ時の世界共通語だ。僕のiPhoneは、消えた。

それから1年後……

新しくしたiPhoneで、フォトストリームを友達とソファに座って見ていた。撮った覚えのない写真が次から次へと出てくる。特に印象的だったのが、知らない男がオレンジの木の前で写っている自撮り写真だった。笑えるけど、怖い。

興奮した僕は、友達に写真を見せて回った。なぜこんなことが起こるのか。みんなで小一時間推理した。北朝鮮にハッキングされた? それとも怪奇現象? iCloudのトラブル? いろいろ考えたが、明らかなのは盗まれたあの電話を、どこかの誰かが持っているということだ。

1カ月間、オレンジの男はフォトストリームに現れ続けた。彼の写真が日々更新されるのにも慣れた。慣れたというより、毎日新しい写真をチェックするのが楽しみになってきた。不思議なものだ。

謎の写真は、ずっと放っておいた。だがある友人が、怖いことを言い出した。

友人「電話をなくしたのは最近?」

僕「1年以上前だよ」

すると彼は言った。

君の電話は、中国にあるよ

中国。そう、多くの盗まれたiPhoneが最後に辿り着く、かの地。

なるほど。謎が解けた。僕の盗まれたiPhoneは中国にある。そして僕のiPhoneを持っている男は、僕のiCloudにログインしたまま使い続けている。

アップルストアに行って確認した。

案の定、僕の古いiPhoneはiCloudがオンになっていた。もう自分のものじゃない。リモートから削除してもらった。僕のiPhoneを持っている男は、もう僕のiCloudにログインすることはない。

正直、ホッとした。謎は解けたのだから。

でも、物語はまだ終わらなかった。

第2章に続く〜

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