映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に出演する俳優たちがジェームズ・ガンの監督復帰を求めている。数年前に彼がTwitterに投稿したレイプや小児性愛に関する文章を含んでいた文章が問題視され、シリーズ第3弾の監督を解雇されていた。
7月20日、トランプの熱狂的な支持者の右翼の活動家は、トランプ反対派のガンの過去のツイートをくまなく調べ上げ、不適切な言動を指摘。その日のうちにディズニースタジオはガンの解雇を発表した。
映画を製作するディズニースタジオのアラン・ホーン会長は「彼の侮辱的な態度と主張は弁明の余地がなく」、ディズニーの価値観に反していると語った。
ガンはそうした言動は「失敗であり、人々を挑発しようとした間違った行いだった」と語った。
「どれだけの時間が経過しているかは関係のないことだと理解しています。そして今回の経営上の判断も受け入れます」
「たとえ、何年も経っていようとも自分の言動に責任を持ちます」
クリス・プラット、ゾーイ・ソルダナをはじめとする『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に出演する俳優陣はジェームズをサポート。彼らがファンや友人に宛てて公開した声明によると、出演した俳優たちも「ショックを受けて」おり、「あえて10日間コメントを控え、考え、祈り、様々な意見に耳を傾け、議論をしてきた」と明かした。
この声明はジェームズ・ガンのジョークを擁護するためではないとした上で、映画を一緒に製作する中で知った彼の人柄をより多くの人へ伝えるためのものだとしている。
彼らによると、ディズニースタジオから解雇を告げられた際のジェームズ・ガンの姿勢は「映画の撮影中の姿そのもので、過去のTweetに対する謝罪は心からの謝罪だ」という。
「『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に出演できたことで、ジェームズ・ガンが罪を贖うはみ出し者たちの物語を作る過程を助けることができました。彼は私たちの人生を変えてくれたのです」
「贖罪というテーマが、いままさに問われているのではないでしょうか」
彼らは政治的分断が一層進む現代社会で「こうして裁かれるのは彼が最後ではない」とし、人々が寄ってたかって誰かを叩くことがなくなることを願い、メッセージを締めくくった。
ジェームズ・ガンの監督復帰を望むのは彼らだけではない。
オンライン署名サイト「change.org」で立ち上げられた署名活動には、7月31日現在で約35万人の人々からの署名が集まっている。しかし、7月20日の解雇の発表以来、ディズニーからのコメントは発表されていない。
波紋は映画界全体に広がっている。
この記事は英語から翻訳されました。翻訳:千葉雄登