対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』(PS5、PS4、 Xbox Series X|S、STEAM)で、なぜか「相手を長時間殴らなかったプレイヤー」の動画がSNSで称賛を浴びています。一体なぜ……?
話題になった動画は12月3日、おーせいさん(@oh_sayyy)がX(旧Twitter)に投稿したもの。
おーせいさんが使用する格闘家の「リュウ」と、対戦相手が使用したプロレスラーの「ザンギエフ」との対戦。
と思いきや……コントローラーの接続不良で、おーせいさんのリュウが動かなくなってしまいました。
対戦相手が動かなくなるという突然のアクシデント。不具合とはいえ、対戦相手にとっては有利な状況に違いありません。
特に「ランクマッチ」では勝ったほうに実力を示すポイントが入るため、普通に考えればこの機を逃さず一方的に攻撃してしまいそうなものですが……すぐに不具合を察知した対戦相手はおーせいさんから距離を取ると、しゃがんでパンチを連打し始めました。
そして、おーせいさんのコントローラーの接続が直るまで、ひたすら素振りを続け、まったく攻撃を当てなかったのです!
これにはおーせいさんもビックリ。言葉こそ交わさないものの、対戦相手は「直るまで待ちますよ」と言わんばかりに攻撃を当てない位置でアピールしていました。
無事コントローラーが接続され、おーせいさんが動いて直ったことをアピール。そして対戦相手の目の前まで移動しました。
これは攻撃せずに待ってくれた紳士のために、「本来ならば負けていましたよ」と認め、ザンギエフの強い技である“投げ”を受けに行こうとしたものなのですが……。
ザンギエフは痛い攻撃をすることはなく、一番弱いキックを軽く当てるだけで済ませました。「さあ戦おうか」と言わんばかりの行動はまさに格闘家。かっこいいですね。
結果的には、この後おーせいさんがストレート負けしてしまったそうですが、強く紳士的なプレイヤーに感動したおーせいさんは「渋すぎる。漢すぎる」と一部始終を動画で投稿したのでした。
戦う相手に対しての礼儀を忘れない両者の行動にSNSでは、
💬 「いいお話ありがとうございます」
💬 「漢には漢が集まる」
💬 「自分はこうありたいと思わせてくれる」
💬 「格闘ゲームにおいて友情が生まれる瞬間」
などのコメントや、両者の健闘を称える反応が多く寄せられました。
なお、ちょうどザンギエフ側のプレイヤーの配信を通話アプリで見ていたディーサン・ウィンターズ(@mrd893urgot)さんによると、やはりこの動きは意図的なものだったとのこと。
おーせいさん側の不具合に気づいたため、意識して攻撃していなかったそうです。
ディーサンさんが「殴らんの?」と聞くと「動かん相手殴っても面白くないでしょ?」と一言で答えたというザンギエフ使い。あまりにもかっこよすぎる……。
日々ポイントを奪い合い研鑽(けんさん)を続ける格闘ゲーマーの世界にも、「勝つか負けるか」だけではない流儀があるんですね。