「性的な曲」男性歌手はいいのに、女性だと下品?2000年代前半の風潮を有名歌手が振り返る

    歌手のクリスティーナ・アギレラは若い頃、性的な表現の多い曲を出し批判にさらされた。一方で、似た系統の曲を出したジャスティン・ティンバーレイクへの世間の反応は違った。当時を振り返ったクリスティーナの発言に、SNSでも彼女を擁護する意見があがっている。

    歌手のクリスティーナ・アギレラが、ジャスティン・ティンバーレイクとのツアーで、女性蔑視的な「ダブルスタンダード」に直面したと明かした。

    2人は、互いにアルバムを発売した翌年の2003年、「Justified & Stripped」ツアーを共同で行った。

    クリスティーナの歌詞やミュージックビデオには、性的な表現や描写が多い。20代前半だった当時、それが原因で批判されることが多かったという。

    同時期、ジャスティンもクリスティーナに似た系統のミュージックビデオを出したが、世間の反応は違った。

    クリスティーナは4月5日、ポッドキャスト「Call Her Daddy」に出演し、ホストのアレックス・クーパーに、メディアから受けた「下品な」批判について明かした。

    「ツアーを一緒にしたとき、ジャスティンはやってよくて、私はやってはいけないことが多かった。ダブルスタンダードに納得がいかなかった」

    「常に邪魔をされ、やりたいようにできなかったし、当時のメディアからはかなり下品な質問もされた」

    ポッドキャストが配信されたあと、クリスティーナを擁護し、2000年代前半の女性蔑視についてツイートするユーザーが多かった。

    「男性は言い逃れしやすい。(ジャスティンが)どんなに下劣なことをしても、"男性だから"ほとんどの人は彼を擁護しただろう」

    he’s a man and they never get any heat, even if he did the most heinous thing imaginable, the public would still rally behind him. https://t.co/hdBxb44viw

    Twitter: @SoulGlitch94_

    「クリスティーナは、ジャスティンに対して発言したわけではない。2人とも似たような曲を出していたのに、世の中はジャスティンを『近所に住む男の子』のように扱い、クリスティーナを下品だとしたことに納得がいかなかったんだと思う。みんな、彼女が正しいのはわかっているはず」

    @billboard @XtinaLove6 She’s not saying anything about him personally. She’s just saying the world saw him as the boy next door and she was sl*t shamed, even if they were doing the same. We all know she’s right.

    Twitter: @fighterju92

    「彼女は正しい。当時も今と同じように、ダブルスタンダードがひどかった。彼女だけが批判されたのは不公平」

    クリスティーナは、他の「女性アーティストたち」との間にもダブルスタンダードがあったと明かす。実名は出さなかったものの、ブリトニー・スピアーズやピンクについて言及していると思われる。

    というのも、2人との確執の噂がゴシップ誌を賑わせていたから。クリスティーナは2人と比べられ、批判されていた当時についてこう振り返った。

    「とても苦痛だった。なぜなら、比べられる相手はどの人も大好きで、尊敬する人だったから。若すぎて、周りで何が起きているのかよくわからなかった。あの状況は本当に嫌だった」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。  翻訳:アシュウェル英玲奈