自殺を思いとどまった100人以上の遺書の署名。それをタトゥーにして伝えるメッセージ

    「僕の腕を見てください。この子たちは君と同じ考えを持っていました。でも、彼らはまだここにいます」

    5年前。ある10代の若者が、ミュージシャンのロブ・ナッシュに遺書を手渡した。

    ナッシュ自身も以前はその場所にいた。10代のときに交通事故に遭い、辛うじて助かったとき、彼は大好きなスポーツをやめなくてはならなくなった。ナッシュは大きな打撃を受けた。

    現在ナッシュは535通の遺書とカミソリや銃弾、そして自傷行為やドラッグをやめると決意した若者たちとの、数えきれない約束を集めている。

    ナッシュは学校や拘置所を周り、若者たちに心の健康、自殺、薬物乱用、いじめ、絶望したときに、希望を見つける方法について話をしている。

    生徒たちの人生に触れることで、ナッシュも大きな影響を受けている。

    ナッシュは、自分が受け取った120通の遺書に書かれていた署名のタトゥーを右腕に入れた。「この子たちが僕のことを、自分の人生の重要な部分だと考えてくれていると思うと、とても心を打たれます」とナッシュ。署名のタトゥーは、自殺を思いとどまった子どもたちが、ナッシュの人生の一部であることを示している。

    「僕の腕を見てください。この子たちは君と同じ考えを持っていました。でも、彼らはまだここにいます」