着物、難しく考えすぎてたかも!プロが伝えるノウハウが話題

    YouTubeなども活用し、「着物の楽しさ」を発信している着付け講師、すなおさんにお話を聞きました。

    大学時代に羽織った着物に感動し、着物をもっと親しみやすいものにしたいと、発信を続けている女性がいます。 

    着物の魅力を尋ねると「語ると1日かかります!」と笑う彼女に、BuzzFeed Newsは話を聞きました。

    着物の魅力を伝えているのは、着付け教室「すなお」代表で、着付け講師のすなおさん(@kimonosunao)です。

    大学生の頃、着付け教室に参加したのをきっかけに、着物に魅了されました。

    それから着付けの猛練習を始め、2013年、和服の着付けの完成度や立ち振る舞いなどを競う「全日本きもの装いコンテスト」の世界大会に出場すると、2位に。

    民間企業で働いていましたが、17年に念願の着付け教室を開業しました。

    その教室を運営する傍ら、続けているのは、TwitterYouTubeブログなどでの発信です。

    「晴れ着だけが着物じゃない」

    ある日、高校生から「着物って冬は寒いんですよね?」「着るのに何時間ぐらいかけてるんですか?」など、彼女にとっては予想外の質問をされ、驚いたそうです。

    そこで、「普段、着物に接していない人にも着物の良さを知ってほしい!」と1月26日、写真付きで着物の魅力をTwitterに投稿しました。

    ◾︎着物は誰でも5分で着られます
    ◾︎洋服よりも数倍あったかいです
    ◾︎ポリの着物は自宅で洗えます
    ◾︎慣れたらしんどくないです
    ◾︎特別な自分になれます
    ◾︎姿勢が良くなります
    ◾︎数百円で買えます

    晴れ着だけが着物じゃない

    「知らない人があまりにも多いから」とのメッセージから始まる、このツイートは大反響に。1月31日現在、2万件近くリツイートされています。

    SNSでは「今日のコーディネート」として、さまざまな着物の組み合わせも発信する、すなおさんが大切にするのは、いかに着物に対する間口を広げるかということ。

    ブログには、こんな文章が綴られています。

    もっとオープンに気軽に着付けを学ぶことができたら、着物はもっと普及すると思っています。私のノウハウで、一人でも多くの人に『着付けって案外簡単かも』と思ってもらえたら

    着付けを始める第一歩は?

    着物に興味がある。けれど、「ハードルが高い」と感じている人も多くいます。

    すなおさんは、そんな人に「まずは『これを着るのが目標!』と思える着物を、一着ゲットするのがおすすめ」と話します。

    ツイートの通り、アンティーク着物店に行けば、数百円でも着物を購入できるし、家のタンスに着物が眠っている場合もあるはず。

    着たい着物を見つけたときには、きっと着付けの練習をしたくなるとのことです。

    着物とは、ただ着るだけのものではない。体にまとって初めて「着物」と言えるそうです。

    「着付ける工程のなかで、『どうすれば自分を魅力的に見せられるのか?』『快適になるのか?』『その場にふさわしい見た目になるのか?』に想いを巡らせると、日々、新鮮な発見があります」

    ただ、それでも「正解はありません」とすなおさん。「着物の形やある程度のルールといった『縛り』があるなかでも、人によって全く異なる姿形になるのが、とても面白いんです」

    これまでの活動を通し、やりがいを感じるのは「すなおさんのおかげで自分で着物を着られた!」と言ってもらえた時。とりわけ「形見の着物を着ることができた」との言葉をもらえるのが、「本当に良かった」と思う瞬間です。

    Twitterでの投稿によって、着物を着る機会が少ない人からの反響がとても大きかったといい、「『着物を着てみたい』というふとした気持ちを大切にしてほしいです」

    「誰もが今すぐ着物を楽しめる、豊かな文化をつくりたいです。そのためにも、YouTubeの『すなおの着物チャンネル』がありますので、着物について困ったらぜひ活用してください」