「なぜ主人公は筋肉ムキムキじゃなきゃいけないの？」体型批判に苦しむ男性有名人たちのリアルな声

ある俳優は「身体についての議論が、男性の間でも盛んになることを願っている」と話します。

注：この記事には、摂食障害、身体醜形障害などの話題が含まれています。

「美の基準」は、性別に関係なく存在します。そして、私たちは、日々のエンターテインメントから、少なくともその影響を受けています。

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そんななか、男性の体に対する「過度な期待」の固定観念に苦しむ、男性有名人の発言を紹介します。

1. 「自分らしく生きる」

Kevin Mazur / Getty Images for DJ

"ザ・ロック"ことドウェイン・ジョンソンは、俳優になって数年経った頃、食生活を変え、減量し、トレーニングの頻度も減らしたほうがいいと言われたそう。

前職だったプロレスラーの習慣をやめさせ、俳優業に専念させるためだ。

しかし、ドウェインはライフスタイルを変えなかったという。

アメリカのファッション誌Vanity Fairのインタビューでは、

「プロレスの世界でも、ハリウッドの世界でも、私の実力を信じてくれたのです」

「自分らしく生きることを許してくれました」と語っている。

2. 「わけもなくヌードを撮影しない」

Karwai Tang / WireImage / Via Getty

俳優のリチャード・マッデンは、「現実とはかけ離れた肉体を（美の基準として）表象することになる」という理由で、わけもなくヌードシーンを撮影しないという。

雑誌Vogueのインタビューでは、次のように語っている。

「撮影のために、2日に1回はトレーニングして、食事も取らず、炭水化物を抜いてみた」

「俳優仲間とやってみて、自分たちの主義・信条に反する行為をしていると気づかされた」

3. 「（体型批判の）スクープを見たとき、息苦しさを感じた」

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ドラマ『プリズン・ブレイク』で有名になったウェントワース・ミラーは、体重が増えた写真が公開され、体型批判の的になった。

それをきっかけに、ミラーは当時の精神状態を打ち明けていた。

「2010年。大人になっていちばんどん底だった時、あらゆる気晴らしを求めていました」

「私の場合は、食べ物でした。体重が増え、大変な事態になりました」

さらにFacebookでは、次のように明かしている。

「スクープを初めて見たとき、正直、息苦しくなりました」

「でも、物事すべてに意味があるのだと思いました。私の体型写真が表す意味は、自分自身と他者に対する『強さ』『癒し』『許し』です」

4. 「なぜ主人公は、筋肉ムキムキでなきゃいけないのか？」

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『スター・ウォーズ』シリーズに出演したジョン・ボイエガは、多種多様な体型の演者を起用した映画を制作したいという。

「主人公は、なぜ筋肉隆々で、たくましくなければならないのか？」

メンズファッション誌のHypebeastでは、「完璧な物語ばかり求めるのではなく、新たなスタイルを確立するときだ」と話している。

5. 「他人の裸についての意見なんて、全然楽しくない」

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歌手のチャーリー・プースは、ジムでの運動後に半裸で出てきたところを、パパラッチに撮影され、その写真がネット上で拡散された。

それに対し、「他人の体について意見を言うのは、全然楽しくないことだから、覚えときな？」と発言した。

自身のSNSでは「裸についてとやかく言うとか、まじ意味不明」と続けていた。

6. 「主役じゃないから、トレーニングできない」

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『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』に出演していたジェイコブ・バタロンは、主役っぽくないという理由で、トレーニングをさせてもらえる雰囲気ではなかったという。

雑誌『Wired』の公式YouTubeでは、「トレーニングを続けていたのに、仕事のせいで、できなくなるなんて」と語った。

7. 「腹筋が割れていない」

Karwai Tang / WireImage / Via Getty

映画『アクアマン』で主演を務めたジェイソン・モモアは、「腹筋が割れていない」と批判された。

その後、ニュースサイトTMZは、体型批判に傷ついたかどうか、モモアに尋ねた。

すると、モモアは「まったく傷ついてない。中年太りを見せてやる」と批判をはねのけた。

8. 「自分の価値と容姿は別モノとして考えた」

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映画『シャン・チー／テン・リングスの伝説』で主演を務めたシム・リウは、ネット上の荒らしで、人種差別的なコメントを受けたという。

「主役に適していない」というコメントもあったそうだ。

しかし、「自分の価値と外見的な特徴は別モノ」として考えて役に臨んだという。

男性誌「Men’s Health」では、次のように心境を明かしている。

「この世で自分がいちばんカッコいいと感じる日もあれば、そうでない日もあります」

「でも、この役に選ばれたのは、容姿や武術の腕前ではなく、キャラクターを演じきる能力が長けていたからだと、だんだん自信を持てるようになりました」

9. 「容姿やスタイルの会話ばかり」

Jeff Kravitz / Getty Images for HBO

ドラマ『ユーフォリア』に出演する俳優ジェイコブ・エロルディは、自身の体がどう見られているか常に意識していると話す。

「映画から学ぶのは、身長と体型に関することだけです」

男性誌「Men’s Health」では、「みんな自分の容姿やスタイルしか気にしていないんですね…男性の容姿の話題、そんなにおもしろい話ですか？」と語っている。

10. 「20年以上、痩せすぎと言われてきた」

Jenny Anderson / Getty Images for Elsie Fest

俳優のグラント・ガスティンは、主演した作品『THE FLASH／フラッシュ』で、「痩せすぎ」と批判されたことに対し、「ムカついた」と答えている。

「20年以上、あらゆる人から、細すぎると言われてきたから、イライラするんです」と説明した。

11. 「僕の体についてコメントしないでほしい」

Taylor Hill / FilmMagic / Via Getty

俳優のジョナ・ヒルは、「僕の体についてコメントしないで」とファンに呼びかけた。

「失礼だし、いい気分にならないから」と説明している。

インスタグラムには、「他人をリスペクトする心を大切にしてほしい…」と投稿している。

12. 「自分の体型に自信が持てない」

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俳優のジャスティン・バルドーニは、自身の体の美醜に過剰にこだわる「身体醜形症状」についてTED Talkで語った。

バルドーニは、ヌードシーンが自身にとっての「アイデンティティ」だったと語った。

「もっと多くの仕事をこなせると思ったが、僕にはヌードしか求められていなかったし、それで稼ぐしかなかった」という。

コスモポリタン誌には、次のように話している。

「自分の体型に自信が持てない。自分の体に負荷をかけて、よく見せなきゃというプレッシャーを味わってきた」

「ドラマ『ジェーン・ザ・バージン』の最新作でも、体をそんなに鍛え上げられなかった…前のシリーズのほうが仕上がりが良かったと思った」

「けど、今は体型を気にしなくていいので、精神的に幸せだと思います」

13. 「男性の身体についての議論がもっと盛んになってほしい」

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俳優のマット・マクゴーリは、ボディビルの大会出場をやめてから、どんな身体であるべきか悩んだという。

「ドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』で初めて裸のシーンを撮った際、体つきに悩むようになりました」

「だから、不健康、かつ厳しい食事制限をしました。今振り返ると、本当に惨めなことをしていたんだなと思っています」

アメリカのニュース番組Todayでは、「身体の問題や自己批判についての議論が、男性の間でもっと盛んになることを願っています」と話した。

この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳：髙島海人