エンタメ業界ではメイク・エフェクトアーティスト、レストランでは接客のアルバイトと、2つの仕事を掛け持ちしているヒラリー・ジンクスさん。
それぞれの職場の上司からかけられた言葉をSNSに投稿したところ、話題を集めました。
ヒラリーさんは、当時の様子を詳しく説明します。
きっかけは、入院していたヒラリーさんの妹が、危篤で脳死状態になったという病院からの電話。
ヒラリーさんは、TVシリーズの制作を担当する職場の部長に、仕事を早退したいと申し出ました。
レストランの接客アルバイトの上司にもシフトの欠勤を伝えたところ、今度はまったく別の反応が返ってきました。
ヒラリーさんは、ガッカリしたといいます。
当日は、レストランで大きなパーティーが予定されていたため、シフトを休んで申し訳ない気持ちになったというヒラリーさん。
しかし、次第に怒りの気持ちがこみあげてきたと話します。
「病院に向かう途中の運転で、腹が立って、イライラが止まりませんでした」
「病院に近づくにつれて、上司の言動を受け入れられないと強く感じ、もう彼女の部下として働けないという気持ちが強くなっていきました」
そしてヒラリーさんは、病院に着くやいなや、レストランの仕事を辞めたといいます。
ヒラリーさんは、それぞれの上司の対応の違いをSNSに投稿し、次のように語りました。
「感情や家族を持つ私たちを、人間として扱ってくれない上司のために働く必要はありません」
「私と同じような経験をした人は、勇気を持って、仕事を辞めるという手段をとってほしいです」
「部下に同じような言葉をかけた経験がある経営者は、いま一度立ち返り、参考にしてほしいです」
投稿された動画には、職場でひどい扱いを受けたという多数のコメントが寄せられました。
最後に、ヒラリーさんは雇い主に向けたメッセージを発信しました。
「従業員はロボットよりもはるかに、あなたたち上司のために利益を生み出しています」
「人生は終わらない。だから人は休みなく働き続けるのです」
「今回、私が遭遇したような緊急時には、従業員にもっと親切に、思いやりを持って接してください」
騒動から数日後、勤めていた接客のアルバイト先から連絡が届きました。
ヒラリーさんに失礼な態度をとった上司は、もう退職したという知らせでした。
「(別の)上司が、妹の病状を心配して、連絡をくれました」
「今週末に亡くなったと伝えると、彼はひどく落ち込んでいました」
「そして、職場への復帰を提案してくれたのです。私もしばらくは(妹の死で)気分が落ち込んでいましたが、その後、職場に戻ることを決意しました」
「4つの臓器を提供して亡くなった私の妹は、ヒーローでした」
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:髙島海人