大雪で立ち往生、積み荷を配ったヤマザキパンの”神対応” 4年前にも同じことが

    計4万6900個のパンを配ったという。

    北陸地方を襲った大雪の影響で、福井県内の国道8号で起きた車の立ち往生。

    配送トラックが巻き込まれていた山崎製パンが、届けることができなくなった積み荷のパンを県災害対策本部を通じて配布したことに注目が集まっている。

    しかしこれは初めてのことではなく、非常時にはこれまでも行ってきたという。

    「ありがとうヤマザキパン」

    同社広報によると、今回の立ち往生では、最大18台のトラックが巻き込まれた。物流拠点である営業所が国道8号のすぐそばにあったことがその理由という。

    担当者は、BuzzFeed Newsにこう語る。

    「スーパーやコンビニに配達するものなのですが、お届けすることが現実的に難しい状況になり、会社の方で検討し、緊急用の食料として必要なものがあるならご提供しようとなりました」

    福井県の災害対策本部の方から要請を受け、計4万6900個を配布したという。

    「また、(雪で立ち往生した)一部のトラックでは、近隣ドライバーの方にも配布をしています」

    この様子は現地でパンを受け取った人のTwitterを通じて拡散した。撮影した新潟市のトラックドライバーの男性(51)は、BuzzFeed Newsの取材にこう語る。

    「手持ちの食糧が尽きることが心配でしたので、パンを貰えた時は、これでもう少し持ち堪えられると思って安堵しました。商品開放してくださったヤマザキには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

    ネット上では、「ありがとうヤマザキパン」「福井でも神対応!」などの声があがっている。

    困っている人がいるのなら…

    山崎製パンにとってこうしたケースは、初めてのことではない。

    2014年2月、関東地方を襲った大雪。中央道で多くの車が立ち往生した際には、談合坂SAで巻き込まれていた同社の配送トラックが、周辺ドライバーに積み荷のパンを配布していた。

    「このケースでも、非常時だということで、近くに困っている人がいるのなら活用しようとの会社判断がありました」

    ただ、ネット上には「社内規定では、非常時には運送中のパンを無償で配給しても良いとされている」という情報も広がっているが、これは間違いだ。

    現場判断ができるような特別ルールがあるわけではなく、その都度状況を会社の方で判断しているとのこと。ケースバイケースでだが、これまでの大雪などでも同様のことは行ってきているという。

    担当者は、こうもコメントしている。

    「非常時に食べ物がなくて困っている人がいて、本来のところに届けられないパンがあるということがあるならば、活用しようというのは当然の判断になります。賞賛の声なども出ていることを把握しておりますが、特別なことをしたというようには考えておりません」


    BuzzFeed Newsでは【大雪で車が立ち往生したら、命の危険も… ドライバーが気をつけたい2つのこと】という記事も配信しています。