東京ドームで実施されている新型コロナウイルスワクチンの大規模接種会場で3月15日、ワクチン接種に反対するグループによる抗議活動が開かれ、接種が一時、中断していたことがわかった。

東京ドームは、3月3日から文京区、新宿区、港区、板橋区および東京都の集団接種会場となっている。1日最大2500人の接種が可能という。
文京区予防対策課によると、抗議の参加者は約20人。11時半ごろから接種会場の入り口付近に集まり大声をあげたことから、会場側から警察に通報したという。
警察官も集まり、現場は一時騒然となった。その後の混乱で、安全な入場が確保できないとの判断から会場への入場が止められ、接種は一時中断したが、午後1時ごろまでに再開した。けが人などはいなかった。
BuzzFeed Newsの取材に応じた目撃者によると、マスクをつけていない抗議者たちは「(ワクチンを)うったら5年以内に死ぬ」「子どもだけにはうたせるな」などの声をあげたという。
その後、警察官や職員らが抗議グループを排除。入場が再開したときは、拍手が湧いた。
「Q」マークの参加者も

接種には数十分〜1時間半ほど遅れが生じ、取材に応じた男性も1時間ほど遅れての接種となったという。
東京ドームなどが接種会場を無償提供し、運営に協力している。東京ドームの広報担当者は「現状ではコメントできる状況にない」としている。
なお、目撃者が撮影した動画からは「Q」のマークが見える腕章を撒いた人物も確認できた。
アメリカ発祥の陰謀論「Qアノン」に共鳴するグループによる「反ワクチン」に関するデモなどは、日本全国各地で開催されている。また、静岡県内の接種会場でも3月上旬、同様の抗議活動が起きていたことがわかっている。
このグループの関係者が2日前、東京ドームの写真と大規模接種会場のスケジュール、さらに米・トランプ前大統領の写真をSNSにアップしていたこともあり、Twitter上では関連を指摘する声もあがっている。
UPDATE
文京区予防対策課への取材内容などをアップデートしました。