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水木しげるも描いていた!新型コロナで話題の妖怪アマビエ「現代の疫病が消えますよう」

江戸時代に肥後(いまの熊本)の海から現れ、「疾病が流行した際は、私の写絵を人々に見せよ」という言葉を残したという伝説が残る妖怪アマビエ。ネット上では「アマビエチャレンジ」も流行している。

新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、注目を集めている妖怪「アマビエ」。

江戸時代に肥後(いまの熊本)の海から現れ、「疾病が流行した際は、私の写絵を人々に見せよ」という言葉を残したという伝説が残る。こうしたことから、ネット上では、アマビエのイラストを描く動きが広がった。

「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られる漫画家の水木しげるさん(2015年没)が描いた「アマビエ」を、プロダクションの公式Twitterが公開した。

水木プロダクションが3月17日に公開したのは、水木さんが生前にペンと墨汁で描いた「アマビエ」だ。ツイートには、以下のように記されている。

江戸時代、熊本の海に現れ「疫病が流行ったら私の写し絵を早々に人々に見せよ」と言って海中に姿を消した妖怪、というより神に近い…もの。 現代の疫病が消えますように。

コピーをした原画に、水木さん自身が色を塗ったものも合わせて公開された。ツイートは1時間ほどで5000リツイートを超えるなど、話題に。

「疫病が退散しますように」「神々しいです。ありがたいです」などのリプライも寄せられている。

アマビエは、1846(弘化3)年4月中旬に肥後に現れたとされる。海に毎晩光るものがあったため、役人が見に行くと、妖怪がこう告げたというのだ。

「私は海中に住むアマビエと申すものなり」「諸国で豊作が続くが、疾病も流行する。その時には私の写絵を人々に見せよ」

京都大学附属図書館が所蔵する当時の瓦版には、役人が申し伝えたというアマビエの風貌が描かれている。鱗がある半魚人のようにも見える。

今回の新型コロナウイルスの感染拡大を受けにわかに話題を呼び、ネット上ではイラストを描く「アマビエチャレンジ」も広がった。

水木さんの描いたアマビエも、この瓦版に基づいていることがわかる。ただ、光り輝いていることにより、その神々しさが増しているようにも見える。

水木プロダクションの担当者は、BuzzFeed Newsの取材にこう語った。

「実際に多くの方がアマビエを描かれていたイラストをあげているので、水木もアマビエを描いていることを知っていただければと公開しました。これをきっかけに、少しでも早く新型コロナが終息して、みんなが日常を取り戻せると嬉しいと思っています」

このアマビエのイラストは鳥取県境港市の「水木しげる記念館」にも展示されており、問い合わせなども多く寄せられている。同館の担当者によると、実際に見に来る人も増えているという。