• historyjp badge

参拝者も驚きの声。終戦の日の「靖国神社」ここ数年でこんなにも変わっていた。

2016年からカメラで撮影してきた靖国神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑。人々の様子や空気感の変化を伝える。

コロナ禍になって3回目、77年目の終戦の日を迎えた8月15日。

「英霊」をまつる東京・九段下の靖国神社と「無名戦没者の墓」である千鳥ヶ淵戦没者墓苑には、大勢の人たちが足を運んだ。

靖国神社の参拝者は、前年よりも増えた。しかし、2018年と比べると半分ほどの人数だ(3万5000人、速報値)。

一方、「無名戦没者」の墓地として国が管理し、身元がわからない遺骨が納められている千鳥ヶ淵戦没者墓苑。

BuzzFeed Newsは2016年から毎年、8月15日に両方を訪れてきた。どんな変化があったのか、人々の様子や空気感を写真から伝える。

【2022年】九段下駅前は、警備にあたる警察官の姿が目立つ。例年よりも警察官が多いと感じた。

【2022年】さらに右翼団体による街宣活動も行われていた。

【2022年】参院選中に銃撃され、亡くなった安倍晋三元首相の「ご意志継承」をうたうポスターなどもあった。

【靖国神社2022年】午前10時頃の靖国神社の境内

【靖国神社2022年】参拝者の数は明らかに少なく、長蛇の列ができるほどではなかった。

【靖国神社2022年】毎年来ているという男性は「今年も少なく感じた。列は、最長で神門までくらいしか伸びていなかった」と話していた。

【靖国神社2021年】

【靖国神社2022年】右翼団体が旗を掲げていた。

【靖国神社2019年】コロナ禍前に見られた大勢での参拝は、ここ数年は見られなくなった。

【靖国神社2017年】高齢者の姿も、戦後75年を境に減った。

【靖国神社2021年】緊急事態宣言下。参拝者のために、人と人との間隔をあけるための黄色いテープが貼られていた。

【靖国神社2020年】この年からは、「感染予防のため間隔を空けてください」などと記された看板が立つようになった。

【靖国神社2022年】靖国神社でこの日に見かける軍服姿の人たちは、例年より少なく見えた。

【靖国神社2019年】

【靖国神社2016年】

【靖国神社2022年】楽器で軍歌を演奏する人も見られた。

【靖国神社2016年】コロナ禍前は、こうした大勢での合唱も多く見られた。

【靖国神社2016年】また、境内では改憲運動を目指す保守系団体「日本会議」などによる参道での追悼集会やイベントも開かれていた。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2022年】千鳥ヶ淵戦没者墓苑は、靖国神社からわずか800メートルしか離れていない地にあり、1959年に政府が設置。環境省が管理している。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2021年】昨年は緊急事態宣言下の雨ということもあり、参拝者は同年の靖国神社同様、例年の半分ほどだった。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2019年】

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2022年】第二次世界大戦で亡くなった全戦没者の慰霊追悼のための聖苑とされる。海外から持ち帰られたものの、身元が判明せず、遺族の元に戻ることができなかった遺骨が主に納められている。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2021年】

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2017年】かつては戦没者の遺族らも多く見られたが、ここ数年は高齢化により少なくなっている。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2022年】

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2017年】

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2022年】軍人、軍属、民間人の遺骨37万267柱(2022年7月19日現在)が眠っている。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2021年】

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2022年】墓苑には岸田文雄首相ら閣僚が献花に訪れたほか、護憲派の市民団体などによる追悼イベントが例年通り開かれていた。

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2021年】

【千鳥ヶ淵戦没者墓苑2019年】