地下水から環境基準超える有害物質が出た本当の意味 結局、豊洲市場は「安全安心」なのか

    築地市場の移転を延期して続けられた豊洲の地下水調査の最終結果が公表された。環境基準を超える危険物質が見つかったことは何を意味しているのか。小池知事はどう判断するのか。

    建物の安全は確認されていた

    そもそも環境基準とは

    最終結果で急上昇した値に「ショッキングな状況」

    もう限界の築地に待ったなし

    移転は、いったいいつになるのか

    市場関係者から嘆きの声

    築地市場協会の伊藤裕康会長は、会議でこう苦言を呈した。

    「都の職員のやり方を信用してここまできたのに、(調査の)やり方を変えるのはおかしいんじゃないか。今になってこういう事態になって驚いているし、早くきちんと実態をつかんで、対策を考えてもらいたい」

    ある仲卸業者の男性は、BuzzFeed Newsにこう嘆いた。

    「環境基準を下回る最終結果が出て、さまざまな問題はあったけれども安全が担保できた、というのが、小池さんが望んだシナリオだったはず。でも、それが崩れ、延期を決めた小池さん自身を追い込む形になったのでは」

    豊洲への移転が白紙になれば大きな混乱を招き、莫大な費用がさらにかかることや市場として設計された豊洲の買い手が見つからない不安も口にした。

    「もう築地は限界を通り越している。移転が先延ばしにされればされるほど、市場関係者に金銭的な負担がのしかかる。小池さんが謝罪をして一から再スタートを切り、環境基準を排水基準に変えて、安全宣言を出すのが一番なんじゃないかな」

    声を落としながら、小池知事の科学的な判断に期待を寄せる。

    「どう冷静に対処するのかを見守るしかないね。都政の長として、市場関係者や都民を納得させるのも仕事のはずだ」