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「危機管理というのは...」小池都知事が会見、都独自の「緊急事態措置」の中身

「都民の命、健康、逼迫する医療現場を守るために、なんとしてでも8割削減を目指していきたい」

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国の緊急事態宣言を受け、東京都における「緊急事態措置」をまとめたとして、小池百合子知事が4月10日、会見で説明した。

措置は、11日午前0時から開始するという。

小池知事は冒頭、都内では非常に緊迫した状況が続いており、「感染爆発の重大局面」に変わりないとの考えを示した。

「国からは、外出自粛の効果を見極めてからの要請だとの話があった。しかし、ひとえに都民の命にかかわる問題である。そして、医療現場が逼迫しているとの報告が、毎日入ってきている状態です」

「そのため、とてもそこまで待つわけにはいかないとの姿勢で、スピード感を持って国と調整を進めてきた。結果として、合意を得た」

措置の対象施設は

そのうえで、「基本的に休止を要請する施設」として

・遊興施設

・大学、学習塾

・運動施設

・遊技施設

・劇場

・集会、展示施設

・商業施設

などを挙げた。大学、学習塾、集会・展示施設、商業施設のうち、対象となるのは床面積が計1000平方メートル以上の施設に限る。

1000平方メートル以下の施設では、「営業を継続する場合は、徹底的な感染予防対策を求める」という。

さらに学校に対して、原則として施設の使用停止と催し物の開催停止を求める。

学童クラブや保育所と福祉サービスや保険医療サービスを提供する施設には、適切な感染防止対策の協力を求めた。

「危機管理というのは...」

「社会生活を維持するうえで必要な施設」として、主に以下の施設を指定した。

・医療施設

・生活必需物資販売施設

・食事提供施設

・ホテルや寄宿舎などの住宅・宿泊施設

・交通機関

・工場

・金融機関

・メディア

・理容室

一方で、居酒屋など飲食店の営業は「午前5時から午後8時まで」、酒類の提供は「午後7時まで」とすることを求める。

緊急事態措置の期間中、都の要請や協力依頼に応じて、全面的に協力した中小の事業者には、国とは別枠で協力金を支給するという。支給額は50万円で、2店舗以上持つ事業者には100万円となる。

また、「3つの密(密閉、密集、密接)」の防止に向け、適切な感染防止対策として時差出勤、自家用車・自転車・徒歩による出勤、テレワーク、出張の中止などを推奨し、このように語った。

「私は現場を預かる都知事です。都民の命、健康、逼迫する医療現場を守るために、なんとしてでも人と人との接触の8割削減を目指していきたい。目指さなければならないと意を強くしている」

「危機管理というのは、最初に大きく構えて、そこから状況が良くなると緩和していく。様子を見てから広げるのではなく、最初に広げて、だんだん縮めていくのが危機管理ではないかと、私は考えている」

LINEを活用した「緊急事態措置情報提供サービス」も開始

今週末(4月11〜12日)の外出自粛を改めて求め、冷静な購買活動などを呼びかけた。

「食料品や医療品など生活必需品を買うための外出、病院、クリニックへの外出の制限はない。店舗への休業要請も行なっていない。ご安心いただき、買いだめなどは厳に慎んでもらいたい」

「一時的には『これまでの楽しみを奪われちゃう』と思う人もいるかもしれませんが、結果的には感染拡大の収束につなげることができます。都民のみなさんのご理解、ご協力をお願いしたい」

都は4月7日、「緊急事態措置相談センター」(03-5388-0567)を設置。毎日午前9時〜午後8時まで、自身の店舗を休業すべきかなどの相談を受け付ける。

LINEを活用した「緊急事態措置情報提供サービス」も10日午後6時から開始し、今後、相談・回答内容を順次拡充していくという。