公式サイトによると表紙には、「音楽の時間ではどんなことをするのかな」と子どもたちがワクワクしながら教科書を手にしてほしいという願いを込められているそうです。
教科書内に出てくるキャラクターが登場するほか、1年生は打楽器や「人形の夢と目覚め」、3年生は金管楽器や「ふじ山」など、各学年の授業で扱う内容を描くことで、子どもたちが音楽に興味・関心をもてるよう配慮しているそうです。
あらゐけいいちさんを起用した理由とは?
教育芸術社の担当者は2023年、BuzzFeed編集部の取材に対して、あらゐさんを起用した理由を以下のように回答していました。
🗣️「改訂の編集に際して、子どもたちに音楽活動の『楽しさ』を体験してほしい、ということをあらためて強く意識しました」
🗣️「その『楽しさ』を本物にするために、大人から見た子供の世界ではなく、子どもの側に立った目線を大事にしてみたい、と考えました」
🗣️「子どもたちと一緒に学んでいけるようなキャラクターを紙面で示そうということになり、若い編集者の意見もあって、あらゐさんに依頼しました」
「なの」という少女は『日常』と同一人物ではなかった
「子供の側に立った目線」を大事にした結果だったんですね! また、この教科書をめぐっては、「なの」という女の子が登場することでも話題です。『日常』に出てくる人間型ロボット「東雲なの」と同一人物なのでしょうか?
教育芸術社の担当者に質問をぶつけたところ、「『日常』とのつながりは、ありません」として、以下のように回答していました。
🗣️「なのちゃんは、漫画『日常』に登場するキャラクターですが、あらゐさんのご意向で少しアレンジした形での登場となりました(『日常』の出版社様にも許諾を得ています)」
言われて見ると、東雲なのといえば背中の大きなネジが印象的でしたが、教科書の「なの」ちゃんにはネジがなくなっていますね。ロボットという設定はさすがにカットされたようです。
全ての音楽教科書が『日常』風になったわけではないので注意!
今回の教科書を家族が使っているのを見かけた人を中心に、SNS上では「今の小学生うらやましすぎだろ」「日常的に日常のある教科書いいなぁ」などと大きな反響を呼んでいます。こんな教科書だったら、音楽の授業も楽しくなりそうですね。
なお教科書協会によると、2024年度の小学校の音楽の教科書は、教育芸術社だけでなく教育出版からも発行されています。全小学校の教科書が、あらゐけいいちさんの表紙になったわけではないので、そこだけ注意しましょう。