2024年4月(令和6年度)から使用される、小学校音楽の教科書『小学生の音楽』(教育芸術社)で、漫画家のあらゐけいいちさん(@himaraya)が表紙イラストとキャラクターを担当することが分かりました。
Twitter上では「めっちゃ欲しい」「小学生になりたい」など今の小学生をうらやむ声も多数。編集部は教育芸術社に、あらゐさんを起用した理由や、気になる「あのキャラクター」などについて聞きました。
表紙とキャラクターをあらゐさんが担当
あらゐさんは小学1年生から小学6年生向けの6バージョンすべての表紙を担当。ほかにも教科書内に登場する7人の子供たちと、ナビゲーター「ムーブ」のイラストも描き下ろしており、サンプルページや紹介動画を見る限り、かなりのページに渡ってあらゐさんのイラストが使われています。
ところで女の子のひとりが「なの」という名前のようなんですが、これはあらゐさんの代表作『日常』の東雲なのちゃんなんでしょうか……。背中にネジ、ないですけど。
とにかくポップでかわいいあらゐさんのイラストが目を引くほか、タブレット端末を活用した二次元コードコンテンツ「ムーブの部屋」が実装されるなど、教科書としては画期的なバージョンアップとなっているようです。
これは正直、素で欲しいレベル……。私、小学生じゃないし、小学生の子供もいないんですけど、なんとかこれ手に入らないでしょうか……?
そんな大人げない質問から、あらゐさんにオファーした経緯まで、気になるポイントを教育芸術社さんにお聞きしました。
『日常』とのつながりは?
――あらゐけいいちさんにイラストを依頼した理由や経緯などを教えてください。
いくつかの理由があってあらゐさんにお願いしました。
- 改訂の編集に際して、子供たちに音楽活動の「楽しさ」を体験してほしい、ということをあらためて強く意識しました。
- その「楽しさ」を本物にするために、大人から見た子供の世界ではなく、子供の側に立った目線を大事にしてみたい、と考えました。
- 子供たちと一緒に学んでいけるようなキャラクターを紙面で示そうということになり、若い編集者の意見もあって、あらゐさんに依頼しました。
……といった経緯でお願いした結果、なんとご快諾いただけました!
――教科書に登場するキャラクター「なの」について、『日常』との共通点が指摘されています。設定面でつながりはあるのでしょうか。また「なの」以外にも、あらゐさん作品との接点はあるのでしょうか?
『日常』とのつながりは、ありません。なのちゃんは、漫画『日常』に登場するキャラクターですが、あらゐさんのご意向で少しアレンジした形での登場となりました(『日常』の出版社様にも許諾を得ています)。
教科書に登場するキャラクターですが、なのちゃん以外は全員オリジナルです。
――「小学生ではないけど購入したい」という声も見受けられました。一般の人が購入することはできるのでしょうか?
教科書会社すべて共通なのですが、弊社から直接販売することはできません。購入を希望される場合、教科書供給協会をご確認ください。2024年4月の使用開始の時期に、購入可能となります。
――今回のネットでの反響について、どのように受け止めていますか?
あらゐけいいちさんの人気の高さをあらためて感じています。また日本の漫画・アニメの質の高さ、支えるファン層の熱さは、音楽側の立場として素晴らしいと感じました。
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ということで購入を希望される方は、教科書供給協会の情報をチェックした上で2024年4月までお待ちください。気になった方は、教科書の内容をデジタル教科書のWeb体験版として見ることも可能です。