アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が6月30日、板門店で対面。その後、会談した。金正恩氏は「(トランプ大統領の)ツイートをみて驚いた」と発言した。
両首脳は10分間ほど、軍事境界線付近の屋外で会話。この時、トランプ大統領は軍事境界線を超えて北朝鮮側へ入った。現職のアメリカ大統領が北朝鮮側の土を踏んだのは史上初めて。
金委員長は、トランプ大統領が軍事境界線を超えたことを「良くない過去を精算したことになる」と評価した。
その後、両首脳は午後4時ごろから韓国側の施設「自由の家」で会談した。
NHKの中継によると、金委員長は以下のように発言した。
「一部の人たちの間では、大統領の親書を見て小さな合意があったという話がありますが、昨日ツイートを見て本当に驚いたし、会いたいと言うことを昨日の午後に聞いた」
「私も大統領にもう一度お会いしたかったし、この場所で握手すること自体がこれまでと違うし、世界にもっとよくなれるということを見せることができる」
これに対し、トランプ大統領は以下のように述べた。
「これは歴史的な瞬間。ソーシャルメディアで呼びかけをおこなった。もしいらっしゃらなければ、私には気まずいことになっていたかもしれないがお越し頂いた」
「大統領になった時あまり良い状況ではなかったが、大きく改善した。物事を成し遂げる準備ができている。心から感謝している」
今回の会談のきっかけは、トランプ大統領の以下のツイートだった。
トランプ氏はG20大阪サミットで来日していた6月29日、こうツイートした。
「中国の習主席をはじめとするいくつかの重要な会合のあと、日本を離れて(文大統領とともに)韓国に向かう。そこでもし北朝鮮の金委員長がこれを見たなら、国境/非武装地帯で会って、握手してハローと言おう(?)!」
今回の会談は、トランプ大統領がTwitterで呼びかけ、それを見た北朝鮮側が驚き、実際の会談に結びついた…というストーリーになった。
米朝首脳の会談は今回で3回目。初回は2018年6月にシンガポール、2回目は2019年2月にベトナムのハノイで開かれた。