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五輪マラソンの発着は大通公園に決定。ビアガーデン主催団体「開催できるか、まだわからない」と不安語る

来年8月に札幌市内で開催される東京オリンピックのマラソンと競歩。そのスタート・ゴール地点が12月4日、札幌中心部の大通公園とすることが決まり、「ある懸念」が生じている。

来年8月に札幌で開催される東京オリンピックのマラソンと競歩。そのスタート・ゴール地点が12月4日、札幌中心部の大通公園とすることが決まり「ある懸念」が生じている。

毎年7〜8月にかけて、大通公園では約200万人が訪れる「さっぽろ夏まつり」が開かれている。

このイベントでは大通公園(5丁目~11丁目)にサントリー・アサヒ・キリン・サッポロの大手ビール4メーカーなどが約1万3000席のビアガーデンを設置。

ジンギスカンやビールを楽しめる“札幌の夏の風物詩”として親しまれ、収益金の一部は福祉団体に寄付されている。

ところが、急転直下の“札幌開催”の決定を受けて、ビアガーデン中止を心配する声がでているのだ。

事務局担当が語った不安

さっぽろ夏まつり実行委員会の担当者はBuzzFeed Newsの取材に対し、「現時点では来年は開催できるかわからない」と、不安を口にする。

ことの発端は、東京の夏の猛暑を問題視したIOCによる提案だった。これを受けて11月、東京オリンピックのマラソンと競歩の開催地が札幌に決まった。

NHKの報道によると12月4日、IOC理事会はマラソン・競歩のスタートとゴール地点が大通公園とすることを承認。競技日程は8月6日〜9日(大会最終日)までの4日間に集中させる。

これは広島・長崎の75回目の原爆忌に重なる。

「まだ何も聞かされていない…」

北海道新聞によると、大会組織委員会は資材や機材の置き場の確保として、公園を1カ月半程度使うことを想定しているという。

さっぽろ夏まつり実行委員会の事務局担当者は、「我々も報道ベースでしか情報が得られず、大会組織委員会からまだ何も聞かされていない」と不安を口にする。

例年12月頃には、次年度の「夏まつり」の日程を決めるというが「現状では、大通公園のどこが使えるのかまだわからない」「先方もどこにどんな施設をつくり、どこを資材置き場にするかなど決まっていないようだ」と語る。

オリンピックの会場と夏まつりの会場の棲み分けは可能なのだろうか。

担当者は「全てはマラソン・競歩のコースが決まってからになると思うので、現時点で来年の夏まつり、ビアガーデンが開催できるかわからない。事が事なので、イレギュラーな形にならざるを得ないだろう」と話した。