天皇陛下、最後のおことば「支えてくれた国民に心から感謝」(全文)

    202年ぶりとなる天皇の退位。「退位礼正殿の儀」の終了をもって、天皇陛下は公務の全てを終えられた。

    4月30日午後5時、天皇陛下は皇居・松の間で「退位礼正殿の儀」に臨まれ、国民に向けて天皇として最後のおことばを述べられた。

    おことばの全文は、以下の通り。

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    今日(こんにち)をもち、天皇としての務めを終えることになりました。

    ただ今、国民を代表して、安倍内閣総理大臣の述べられた言葉に、深く謝意を表します。

    即位から三十年、これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。

    象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。


    明日(あす)から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。

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    天皇の退位は江戸時代後期の光格天皇以来、202年ぶり。憲政史上では、はじめてとなる。

    モーニング姿の天皇陛下は、皇后さまととも松の間に入室された。

    併せて、皇位の証とされる「三種の神器」の「剣」と「璽(じ、勾玉)」、国事行為で用いられる天皇の印章「御璽」と国の印章「国璽」が、「案(あん)」と呼ばれる台の上に置かれた。

    「退位礼正殿の儀」には、皇太子ご夫妻ら成年の皇族方に加えて、閣僚や三権の長、自治体の代表ら約300人が参列した。

    儀式では安倍晋三首相が国民代表の辞を述べた後、天皇陛下がおことばを述べられた。

    この儀式の終了をもって、天皇、皇后両陛下は公務の全てを終えられた。この後も両陛下は夜にかけて、皇族方や宮内庁職員、皇宮警察職員らの挨拶を受けられる。

    5月1日午前0時、皇太子さま(徳仁親王殿下)が天皇に即位され、元号は「令和」に改まる。

    退位される天皇陛下は上皇に、皇后さまは上皇后となられる。

    中継された儀式の模様はこちら。

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