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千葉県の台風被害が深刻、停電・断水続く。エアコン使えず熱中症の危険も

千葉県内では、台風15号の影響でなおも停電・断水している地域も。県危機管理課は「二次被害として熱中症の危険性が高まっている」と警戒を呼びかけている。

9月8日〜9日にかけて首都圏を襲った台風15号だが、千葉県を中心に現在も影響が続いている。

国土交通省の発表によると、千葉市では最大風速35.9メートル、最大瞬間風速57.5メートルを観測。市原市では9日午前10時までに約300ミリの降雨を記録。記録的な暴風雨となった。

君津市では送電線をつなぐ鉄塔2基が倒壊。各地で電柱が倒れ、停電が相次いでいる。

市原市では、ゴルフ練習場のポールとネットが住宅街に覆いかぶさるように倒れた。

東京電力によると10日午後1時49分現在、千葉県内では約56万3300戸で停電している。

県危機管理課はBuzzFeed Newsの取材に対し、「停電の被害とその影響が非常に大きい。水道のポンプ機能が止まっているところもあり、断水も生じている。病院など、医療機関にも影響が出ている。早急に復旧してもらいたい」と話す。

また、「台風一過の猛暑の中、エアコンが使えない状況が続いている地域もある。二次被害として熱中症の危険性も高まっているので、警戒を呼びかけている。具体的な数は把握できていないが、一部のコンビニやスーパーでは冷蔵庫・冷凍庫が機能していない店舗があり、食糧事情が悪化している地域もあるようだ」と述べた。

断水が続く地域もある。県水政課によると、10日午後12時30分時点で県内の約8万1200戸が断水中。この内、東金市や九十九里市など山武郡市広域水道企業団が管轄する地域で約6万4000戸が断水しているという。

県は自衛隊に災害派遣を要請。陸上自衛隊が断水地域に給水車両を派遣している。県でも断水地域や水の蓄えが足りない地域に備蓄を提供している。

9/10午前4時、台風第15号の被害に対する千葉県知事からの災害派遣の要請を受け、航空自衛隊の部隊が千葉県内で断水している医療機関に対して給水支援活動を実施しています。 #航空自衛隊 #空自 #JASDF #災害派遣 #千葉県

入間基地は千葉県からの災害派遣要請を受け、千葉県内の病院等への給水支援のため、給水車を派遣するとともに、中空隷下災害派遣部隊の受入を実施しています。 #航空自衛隊 #入間基地 #災害派遣

交通網への打撃も深刻だ。10日午前5時30分現在、JR横須賀線では横須賀~衣笠間で冠水。久留里線では東横田駅、横田駅で屋根が損傷した。

JR総武線、外房線、内房線のほか小湊鉄道、いすみ鉄道など各線で倒木も確認されている。一部では運休する区間も出ている。

農林水産業にも被害が出ている。県によると、千葉市、習志野市などでは納涼用ビニールハウスや田畑に関する被害が報告されている