品川区の南端にある「しながわ水族館」で2月20日にアザラシの赤ちゃんが誕生! ふわふわな愛くるしい姿をひと目見たいと多くの人が訪れています。
話題になっているのは、「ふぶき仔(※)」の名前で親しまれているゴマフアザラシの赤ちゃん。
X(旧Twitter)などのSNSでも「#ふぶき仔」というハッシュタグに多くの写真やイラストが投稿されており、「可愛すぎて涙が出る」「また会いに行きたくなる可愛さ」といったコメントが相次ぐなど、大きな話題を集めています。
※正式な名前はまだなく、母親の「ふぶき」から生まれたため暫定的に「ふぶき仔」と呼ばれています
レポート しながわ水族館に行ってみました!
3月7日、BuzzFeedでは話題の「ふぶき仔」人気を確かめるためにしながわ水族館を訪問してみました。
平日にも関わらず、最寄りの京急線・大森海岸駅からは「しな水」目当てと思われるカップルや家族連れなど多くの方が歩いていました。
いざ入館してみると、思っていたよりも人で溢れている様子はなく、悠々と水槽を眺められる状態。
館内を進むと、「ゴマフアザラシの赤ちゃん」公開中との表示がありました。
「ふぶき仔」は館内地下の「アシカ“海のライオン”」水槽にて展示中とのこと。
さっそく階段を降りてみると……。
だ、大盛況!
「アシカ“海のライオン”」水槽の前には驚くほどの人だかりが!
みんなまっすぐ地下に行くから1Fが空いていたんですね……。
水槽の前はお客さんが2列に並んでおり、みなさん「ふぶき仔」の様子をカメラに収めていました。
ちょうど地下に到着したときはご飯の時間だったようで、懸命にミルクを飲む様子に「かわいい……」というお客さんの感嘆の声がポツポツと聞こえました。
「しながわ水族館」の広報・清水さんにお話を伺ったところ、「ふぶき仔」効果で平日の来客数は通常時の倍、土日に関してはGWなどのハイシーズン並みの混雑とのこと!
とある週末には、展示スペースがあるB1Fを待機列が一周してしまったこともあったそうです。
現在は、公平性を考えた上で、一定時間での入れ替わり制での観覧を行っており、列形成についても他の水槽を邪魔しないよう改善策を常に検討しているとのことでした。
この日の列は「クラゲたちの水槽」まで伸びるほどの盛況っぷり。後でフロアマップを見てみたら、地下フロアのおよそ半分ほどが「ふぶき仔」の待機列で埋まっていたようです。
待機列は、さまざまな水槽を眺められるような配置だったので、水槽を眺めながらの待機はあっという間でした。
列に並ぶこと20分。いよいよ、眼前に「ふぶき仔」ちゃんが!
「見えた!」 と思いきや、「ふぶき仔」は熟睡中の様子。
夢を見ているのか、ときおりピクッと動いたり寝返りを打ったりするたびに周囲から「動いた!」「かわいい!」と小さく歓声が上がっていました。
同じ水槽には、お母さんである「ふぶき」の姿も。
観衆を気にする様子もなく悠々と水槽を泳いでいました。
ふぶき仔はまだ赤ちゃんのため、日中は寝ている時間の方が多いとのこと。
寝ている姿も愛くるしいですが、タイミングよく起きている時間に立ち会えたらラッキーかも?
BuzzFeedでは飼育員の方へインタビューしました
――「ふぶき仔」の生育は順調か教えてください。
順調だと思います! 母子の授乳タイミングが合わないため人工哺育を行っていますが、とにかくミルクをよく飲みます。
決めた量は毎回全部飲んでくれて、排泄の状態もとても良いです。日に日によく成長してくれていますね。
――産まれたときの体重などは平均と比べて重かったのでしょうか?
いえ、もともとは平均体重よりもかなり小さく産まれました。
だいたいゴマフアザラシの出生時体重が平均7kg〜10kgなのですが「ふぶき仔」は5kgでした。
――かなり小さかったのですね。現在の体重もお伺いしたいです。
産まれときは小さかったですが、着実に大きくなってくれています。3月7日時点で7.8kgです。
――「ふぶき仔」の性格や個性などもお聞かせください。
アザラシの赤ちゃん自体そういう性格なのかもしれませんが、「ふぶき仔」は物怖じしないというか、マイペースというか。
寝ているときに物音がしても全然起きないし、お腹が空けば鳴きながら催促してきます。そういうものなのかもしれませんが、今のところ神経質ではないですね。
――出産を経て両親の「ふぶき」と「ホシ」に変化はありましたか?
「ふぶき」は同じ水槽にいますが、「ふぶき仔」に関心はない様子ですね。以前と変わらずのびのびと過ごしています。
「ホシ」に関してですが、生態としてアザラシは父親が育児に関与することがないので、全く関心がないと思います。
一応、産まれた際は「ホシ」に報告しましたが、分かってないかも(笑)。
――現在「ふぶき仔」の愛称で親しまれていますが、名前は決まっているのでしょうか? また、公募などの予定はありますか?
名前に関しては検討中です。公募についても行うかどうかを検討しています。
――ちなみに、飼育員さんや水族館側では「ふぶき仔」をどう呼んでいるのかお伺いしたいです。
飼育員の間での呼び名はいくつかありますが、もし名前を公募するとなった際に影響が出てしまうので内緒にさせてください。
――現在の“ふわふわ”期間はあとどれくらい楽しめるでしょうか?
ゴマフアザラシの赤ちゃんの“ふわふわ”な体毛はだいたい2週間くらいから抜け始めます。3週間で白い毛がなくなってしまう、というのが定例です。
2月20日に「ふぶき仔」が産まれて、3月7日時点で大体2週間なので、ふわふわの姿を見れる期間はあまり長くないかもしれません。
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「ふぶき仔」の性格や生育状況など貴重なお話も伺うことができました。
現在の“ふわふわ”期間を楽しめるのはあとわずかとのことなので、真っ白いふわふわ姿を見たい方はお早めに!
ふぶき仔の授乳の様子を撮影した動画がしながわ水族館公式YouTubeにて公開中。
水槽内で撮影された熟睡中のふぶき仔や勢いよくミルクを飲む姿は必見です。