ハンガリー・ブダペストで開催された水泳の世界選手権で6月22日、プールで失神して沈んだアーティスティックスイミングの選手を、コーチが飛び込んで助ける場面があった。
国際オリンピック委員会のブログによると、アーティスティックスイミングで2度、五輪に出場しているアメリカのアニタ・アルバレス選手が、FINA世界水泳選手権でソロのフリー演技を終えたところ、失神。プールの底に沈んだ。
アルバレス選手のコーチで、選手としても五輪で4度の金メダルを獲得したスペインのアンドレア・フエンテスさんがとっさにプールに飛び込み、アルバレス選手を引き上げた。
フエンテスさんは、服を着たままプールに飛び込んだ。
引き上げられたアルバレス選手は、プールサイドで手当てを受け、担架で運ばれた。
フエンテスさんはスペインの新聞「マルカ」に、「ライフガードも、誰も飛び込まなかったから」一瞬の判断で飛び込んだと語った。
「息をしていなかったので少し怖くなりましたが、(アルバレス選手は)今は元気にしています」
フエンテスさんは、アーティスティックスイミング・アメリカ代表がインスタグラムでシェアした声明の中で、「試合後、医師がアルバレス選手のバイタル(体温・呼吸・脈拍・血圧など)をすべてチェックして、今は正常である」と述べている。
「他の持久系・耐久系スポーツでも、このようなことが起きます。マラソン、サイクリング、クロスカントリー...」
「試合中に選手がゴールまでたどり着けず、他の選手がそれを助けるという映像を見たことがあるでしょう」
「私たちのスポーツも他のスポーツと変わりません。ただ、プールでは、限界に挑戦し、時には限界を迎えてしまうこともあるのです」
フエンテスさんがアルバレス選手を救助するのは、昨年に続き今回で2度目だという。
アルバレス選手は翌23日を休養にあてた。24日のフリー団体戦決勝に出場できるかどうかは、医師と相談するとフエンテスさんは付け加えた。
この記事は英語から翻訳・編集しました。 翻訳:アシュウェル英玲奈