人工肛門って？元がん患者が伝えるメッセージ「あなたはひとりじゃない」

英ラジオ・パーソナリティーのアデル・ロバーツさんは、2021年末に大腸がんと診断されました。自身のSNSで闘病生活や人工肛門（ストーマ）について、発信しています。

イギリスのラジオ局「BBC Radio 1」で、パーソナリティーを務めるアデル・ロバーツさん。

Dave J Hogan / Dave J. Hogan / Getty Images

2021年10月に大腸がんだと診断されてから、自身のソーシャルメディアで、闘病生活について発信してきました。

Instagram: @adeleroberts

アデルさんは今年6月、約9カ月に及んだがん治療が終わったことをファンに報告しています。

がんの影響で、「ストーマ（人工肛門）」を持つアデルさん。

Natbasil / Getty Images/iStockphoto

「ストーマ」とは、人工肛門や人工膀胱の総称です。

手術でおなかに新しく作られた、便や尿の排泄の出口のことをいいます。

社会の認知を広げるため、ソーシャルメディアで自身のストーマの写真を共有しています。

Instagram: @adeleroberts

アデルさんは、もっとストーマについて話し合う機会が、今の社会には必要だと、インスタグラムで綴っています。

Instagram: @adeleroberts

「ぜひ、あなたの友だち、子どもたち、家族にストーマについて教えてあげてください」

「イギリスでは、ストーマを持つ人がたくさんいます。しかし、自分のストーマを恥ずかしく思っていたり、話すことさえも思い悩んでしまう人が大勢いるのが現状です」

「それは、私たちの社会でストーマについて話し合う機会が非常に少ないからだと思っています」

今年5月には、フィットネスメディア『ウィメンズヘルス』のインタビューで、闘病生活について積極的に発信する理由をこう語っています。

Instagram: @adeleroberts

「2人に1人ががんになると言われている時代に、私たちは生きています。だからこそ、がんについてもっと話し合うべきだと思うんです」

「そうすれば、いざ自分が診断されても、精神的にも少しは楽になると思うから」

「私自身、他のがん患者さんがソーシャルメディアを通して闘病生活を発信する姿を見て、本当に助けられました」

「テレビ番組では、がんによる悲しい側面やストーリーに注目することがほとんどで、がんと共存する人々のリアルな姿を見ることがなかった気がします」

「もちろん、悲しいことがあるのも事実です。と同時に、がんになっても出来ることがたくさんあるとは、がん患者になるまで知りませんでした」

アデルさんは、同じストーマを持つ人に向け、「あなたはひとりじゃない」というメッセージをインスタグラムで発信しています。

Instagram: @adeleroberts

「イギリス国内だけでも、約10万人以上の人々が、いろいろな理由でストーマを持って生活しています。その中には、赤ちゃんや子どももいます」

「ストーマを持つことに対して悩んでいる人、ストーマをコンプレックスに感じている人がたくさんいるんです。当事者として、その悩みは理解できます」

「私の投稿が悩んでいる人たちの慰めになってくれたらうれしいです。あなたは今、つらい時期を乗り越えていると思います」

「それを乗り越えているあなたの強さを心から尊敬するとともに、『あなたはひとりじゃない』と伝えたいです」

アデルさんのインスタグラムは、こちらから🌈

▶︎＠adeleroberts

BuzzFeed Japanでは、多彩な海外ニュースを発信しています。

独自の写真特集や、思わず共感してしまう体験談、著名人の最新情報から徹底的に掘り下げた調査報道までーー。

「世界のイマ」がわかる話題をお届けします。