新型コロナウイルスの感染拡大で、外出や娯楽が厳しく制限されているイタリア。現地に住む日本人ソプラノ歌手の女性に起きたある“奇跡”が話題を呼んでいます。
ソプラノ歌手の原あいらさんは、2019年11月からイタリア・マントヴァを拠点に活動しています。
新型コロナウイルスの影響で、直近の演奏会などはもちろん中止。仕事どころか、外出もままならない状況です。
そんなイタリア国内で度々おこなわれているのが、時間を決めて各自の家のベランダで歌ったり演奏したりするフラッシュモブ。大変なときも明るさを失わないのがなんともイタリアらしいですね🇮🇹
窓の外から聞こえてきた歌声
ある日、自宅で過ごす原さんの耳に入ってきた女性の歌声。
「この近くに歌をやっている人がいるんだ!」
大家さんに訪ねたところ、すぐ近くに住んでいるプロのオペラ歌手と判明。
原さん自身はまったく面識はなかったそうですが、マントヴァに長く住む友人に「誰か知っている?」と聞いたところ、なんと偶然にも友人だったそう。過去に共演したこともある、同じ音楽院の卒業生だったのです。
彼女のFacebookをフォローし、自らも窓辺で歌声を披露した原さん。そうしたら翌日、こんなメッセージが届きました!
「こんにちは、あいら! 今日窓から歌っていたのはあなたですか? よければ窓越しにデュエットしませんか?」
手元に楽譜がないのでスマホでチェックすることに! ドキドキ……。
そして、無事デュエットが実現✨ 2人で美しい歌声を響かせています。
歌い終わると、ベランダのお客様たちから拍手が! 原さんによると、「歌い始めるとだんだんお部屋から出てきてくれる」そう。素敵ですね……!
映画のような展開はまさに奇跡。
原さんのTwitterには「イタリアらしい素敵な展開」「鳥肌立って涙が…心震えました」「早く終息することを願っています」「早く舞台の上で歌えますように」などあたたかいメッセージが寄せられています。
「日本の皆さんも、今は大変かと思いますが、少しでも状況が良くなるように、一緒に乗り越えていきたいと思います。
私も、微力ながら歌をうたって、自分のできる限りの応援を続けていきます!」