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「3桁近く」のデート経て、婚活アプリで見つけた夫。“5人に1人以上”がアプリ婚、専門家が語る“急増”の背景は

出会いの手段の「主流」となりつつあるマッチングアプリ。BuzzFeed Newsでは、「プロフィールや写真、正直“盛った”?」「アプリ婚、結婚式で公表した?」などマッチングアプリにまつわる経験談も募集しています。

近年、若い世代を中心に、マッチングアプリでの出会いをきっかけに結婚をするカップルが増えています。

2022年に結婚した人に「出会いのきっかけ」を聞いた調査では、5人に1人以上が「マッチングアプリ」と回答しました。

実際に、若者はマッチングアプリを通じていかにパートナーと出会い、結婚に至ったのか。そして、アプリでの恋活・婚活が急速に増加した背景にあるものは。

アプリ婚の経験者や婚活の専門家を取材しました。

アプリが“相性診断”でおすすめしてくれる相手に「いいね」

都内に住む会社員の30歳の女性は2022年3月、マッチングアプリで出会った30代の男性と結婚しました。

マッチングアプリは友人の勧めで使い始めました。

合コンや婚活パーティーでは、会場に入るまで、どんな相手が来るのか分かりません。一方、マッチングアプリでは、相手の外見やプロフィール、メッセージなどから分かる人柄などを事前に見極めた上で、実際に会うかどうか判断できます。そのため、他の出会い方よりも「効率がいい」と感じたといいます。

いくつかのマッチングアプリを試したという女性。気に入ったのは、心理学に基づいた性格診断で、相性がいい相手をおすすめしてくれるアプリです。膨大な登録者がいるなか、「この中から選べばいいとおすすめしてもらえるのは楽」でした。

多くのマッチングアプリでは、気になった相手に「いいね」を送り、相手が「いいね」を返してくれたらマッチングが成立し、メッセージなどのやりとりができるようになります。

女性は、メッセージを交わして好印象を持ったら、すぐにカフェやレストランなどで会うようにしました。多いときには週に2、3人の新しい男性と会い、マッチングアプリを利用した約1年間で出会った男性の数は「3桁に近いくらい」にもなりました。

継続的にデートをする相手もいましたが、女性が望む「結婚を見据えた付き合い」にはなかなか発展しなかったといいます。

「もうアプリには疲れた…」。諦めかけたときに出会ったのが、現在のパートナーでした。

「ボケを挟んだ」ユーモアのある自己紹介の文章に好感を抱き、女性から「いいね」を送ったところ、相手も「いいね」を返してくれました。

メッセージをやりとりするなかで、話題は互いの好物であるスイーツの話に。「男一人でおしゃれなカフェは入りにくくて」。そんな男性の一言に、女性が「じゃあ、今週末一緒に行きませんか」と誘いました。

初デートでは、「この人だったら友だちとしてでも会い続けたい」と思えるくらい心地よさを感じたといいます。

その後、数回のデートを経て交際に発展。

マッチングアプリのプロフィール欄には「結婚に対する意思」を表明する項目があり、女性は「いますぐにでもしたい」、相手も「いい人がいたらしたい」などとしていました。

「お互いの意思は分かっていたので、どちらからともなく自然に結婚の話が出て、トントン拍子に進んだ」と女性。

2人は出会いから約1年で入籍をしました。

職場や学校での出会いよりも、マッチングアプリ

マッチングアプリをきっかけに結婚相手に出会うことはこの数年で、急速に「主流」になりつつあります。

明治安田生命が既婚男女の約1600人を対象したアンケート(2022年11月発表)では、2022年に結婚した人の出会いのきっかけの22.6%が「マッチングアプリ」で、「職場」(20.8%)や「学校」(20.8%)を抜き、初めて首位になりました。

出会いのきっかけが「マッチングアプリ」と回答した人は、2009年以前に結婚した人では0%。しかし、2010 年〜2014 年に結婚した人では2.4%、2015年〜2019年に結婚した人では6.6%と伸び、2020年には17.9%と急増しました。

アプリでの恋活・婚活、急増の背景は?

アプリでの恋活・婚活が急増した背景には何があるのでしょうか。

リクルートブライダル総研の落合歩所長は、複合的な要因があると指摘します。

最も大きいのが、マッチングアプリや結婚相談所など「婚活サービス」全体に対するネガティブな印象が払拭されたこと。

落合さんはこう話します。

「婚活サービスには一昔前まで『怪しい』とか『恥ずかしい』というイメージがありました。潮目が変わったのは2013年頃だと見ています。少子化・未婚化対策のため行政が出会いのサポートを積極的に始めたり、多くの企業が婚活サービスの領域に参入し始めたりしました。こうして、婚活サービスを経て恋人ができたり、結婚したりする実例が周囲に増えてくるにつれて、信頼感が高まると同時に、ネガティブなイメージが薄れていったと考えています」

さらに、スマホの普及、マッチングアプリのサービスや安全性が向上したこと、新型コロナ禍でリアルでの出会い場が減ったことなどがこれを後押ししました。

また、落合さんは、こうした社会や環境の変化だけではなく、若者の“マインド”もマッチングアプリの浸透に大きく関係していると見ています。

「スマホ一つで隙間時間に恋活・婚活ができるマッチングアプリは、時間あたりの生産性を重視する『タイパ意識』が強い若者にフィットしています」

「また、今の若い世代は、周囲の人間関係に影響を及ぼすリスクを気にして、職場や学校などコミュニティ内での恋愛を避けたいと思う人が多い。しかし、マッチングアプリでは自身のコミュニティーとは外れたところで活動できるため、まわりの目を気にすることなく自由に振る舞うことができます。こうした点が、周囲への気遣いを重視する若い世代にとって、大きな魅力になっていると考えています」

マッチングアプリにまつわる経験談をお寄せください📣

BuzzFeed Newsでは、マッチングアプリにまつわる皆さんの経験談を募集しています。

たとえば、こんなことを教えてください👀

・あなたのマッチングアプリでの恋活 / 婚活ストーリーは?
・マッチングアプリに対する不満や悩みはありますか?
・マッチングアプリに載せたプロフィールや写真、正直「盛り」ましたか?もしくは、相手に「盛られた」経験はありますか?
・アプリ婚、あなたは結婚式で公表しましたか?隠しましたか?

その他、マッチングアプリを通した「成功」「失敗」「爆笑」「あるある」エピソードなどをお寄せください🙌

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