戸惑いながら自分のセクシュアリティを打ち明けた主人公でしたが、相手から返ってきたのは「なんで黙っていたの?」という冷たい言葉でした。
カミングアウト後、周りの人からの偏見や意見の押し付けに戸惑っている主人公。
「本当なの?」「気の迷いなんじゃない?」と浴びせられる言葉によって、自分の「好き」という気持ちを否定されてしまいます。
いくら好きでも法的に結婚をすることは不可能で、理解のない人からの差別が残っている今の社会。これって本当に平等なのでしょうかーー?
本当の意味で平等な社会って何だろう?そう改めて考えさせられます。
現実の社会では、「同性同士の結婚を認めないのは、『婚姻の自由』や『法の下の平等』を保障する憲法に反している」として、全国の同性カップルが国を訴える裁判を起こしています。
7月8日に東京地裁で開かれた第2回口頭弁論では、国は同性婚が憲法で「想定されていない」以上、違憲だとは言えないと主張しました。
口頭弁論後に開かれた報告会で、原告側弁護団の一人である三浦徹也弁護士は、国側の主張に対してこう反論しています。
「確かに憲法を作った当初は、同性婚は想定していなかったかもしれませんが、当時は同性愛が病気だとも、正常ではないことだとも思われていた時代です」
「今はもう同性愛も『普通のこと』だという認識が広がっているのに、今もなおLGBTのことを憲法は想定していないとするのは、いかがなものでしょうか」