「Stranger danger(ストレンジャー・デンジャー)」というフレーズを聞いたことはありますか?
しかし、ストレンジャー・デンジャーには「ワナ」が……。女性の発信がSNSで話題になっています。
ロリさんは自身の経験を踏まえながら、安直にストレンジャー・デンジャーを教えない理由を説明しています。
動画はTikTokで110万回以上再生されています。
ストレンジャー・デンジャーの「ワナ」
「31年間、リポーターとしてさまざまな検証を見てきました」
「制服を着ていない警官と公園に行きます。保護者に『子どもが警官について行くか、検証してもいいか』と尋ねると、『いいですけど、ストレンジャー・デンジャーを教えたので、ついて行かないと思いますよ』と返されます」
「その後、保護者は、子どもが警官と手を繋いで公園から出るところを目撃します。この検証を数年間で何度も実施しましたが、結果はいつも同じです」
「警官が保護者のもとに子どもを連れ帰り、『なぜ知らない人についていったの?ストレンジャー・デンジャーを教えたでしょ』と聞くと、子どもは『ママ、この人はいい人だよ。迷子のわんちゃんを一緒に探していたの』などと返します」
ロリさんはほかにも、「車にお菓子がある」「車に子猫がいる」など、子どもを連れ去るために使われるフレーズを紹介しています。
ただ「知らない人についていかないで」だけではダメ。子どもに教えるべきは「危険なシチュエーション」
「子どもは『知らない人』の意味を完全に理解できません。多くの場合、子どもは大きくて怖そうな人を想像するでしょう」
「それに加え、子どもは保護者が知らない人と話す姿を日頃から見ています」
「子どもに教えるべきなのは、具体的な『危険なシチュエーション』です」
「子どもが知っている人でも知らない人でも、シチュエーションによっては犯罪に巻き込まれることがあるのです」
小児性愛者の多くは子どもと距離を縮める方法を知っており、子どもは相手を犯罪者だと認識しにくいとロリさんは言います。
危険なシチュエーションの例
「想定される危険なシチュエーションは、子どもの年齢によって変わります」
ロリさんは、子どもと話してほしい例を挙げています。
「公園で知らない人に『迷子のわんちゃんを一緒に探してほしい』と言われたらどうする?まずは、一緒に来た大人を呼んでね」
家族しか知らない「秘密の言葉」を決めておくことの重要性も説明しています。
「車から『あなたのお母さんが交通事故に遭った。お母さんと同じ会社で働いてて、病院まで送るよう頼まれた』と言われたら?『秘密の言葉は?』と聞いて、答えが返ってこなかったら絶対乗らないでね」
「〜されたらどうする?」を親子で考える
他にも想定できるシチュエーションはさまざまです。
「水着で隠れる体の部分(プライベートゾーン)を触られたらどうする?」
「プライベートゾーンの写真が届いたり、相手に同様の写真を送ってほしいと言われたら?」
「自転車から引きずり下ろされそうになったら?」
「〜されたらどうする?」と子どもに尋ね、相手が誰であろうとどう対応すべきかを教えるのが大切だとロリさんは言います。
子どもを狙っている多くは「知り合いの大人」
「これまで多くの児童虐待・性的虐待の加害者を取材してきました。子どもたちを狙っている人の多くは、知り合いの大人です」
「相手が誰であろうと、子どもが適切な判断ができるよう、危険なシチュエーションを教えることは重要なのです」