こちらは、ジム・グラウブとディラン・パーカーのカップル。

何年か前まで、二人はニューヨークはマンハッタン南西部にあるチェルシー地区の22番街に住んでいた。そこは特別な場所だった。

なぜって……サンタのおうちだから!

本当は違うのかもしれないのだが……サンタがそこに住んでいると思った子供達から、クリスマスプレゼントのリクエストを綴った手紙が、なぜか、続々届いたのだ。
最初は数通の手紙しか届かなかったという。でも、その翌年からは、毎日25通から30通もの手紙が郵便受けに入ってくるようになったそう。「本当に不思議でした」とジム。
ジムもディランも、こうなった理由はよくわかっていない。でも、チェルシー街22番地の住所には、10年以上サンタ宛の手紙が送られていたようなのだ
「手紙のことを、他の人にも話し始めたら、協力したい、という人がたくさんいました」とジム。「手紙は、洋服や靴、学校用品が必要な子供たちからでした」

ブロードウェイでソーシャルメディアの仕事をしているジムは、サンタに手紙を書いてくる子供たちにプレゼントを届けようと、周囲に呼び掛けた。すると、多くの人が子供たちのためにプレゼントを買い始めてくれた。
2010年、二人と有志の仲間たちは、受け取った450通の手紙のうち、150通の手紙のリクエストに答えた。
「本当に多くの人が、ジムの呼びかけに応えてくれて驚きました」とディラン。「もっとつながりたいという思いを、みんな持っていたのだと思います」
現在、ジムとディランは結婚し、ロンドンに住んでいる。でも、22番街の今の住人は、彼らのもとに手紙を転送してくれている。

サンタさんへ
私はバレリー。10歳です。
クリスマスにはノートパソコンが欲しいです。
進学したら宿題をするのに必要だからです。
でも、きょうだいと一緒に使うつもりです。
ハリーポッターの本も欲しいです。
ママのためにMサイズのスウェットパンツ、パパのために時計もくれたらうれしいです。
ヴァレリー
ありがとう。メリークリスマス。
手紙のリクエストになるべく多く答えようと、二人は「22番街の奇跡(Miracle on 22nd Street)」というFacebookページを立ち上げた。今では、4000人以上のメンバーがいる。

サンタさんへ
私はナンシー。11歳です。
教会の子供クラブに所属しています。
クリスマスには、iPod Touch(ゴールド)と、バービー・ハロー・ドリームハウスが欲しいです。
「22番街の奇跡」プロジェクトを始めてから、ジムとディランの人生は変わった。「自分の生活を超えた大きなつながりを大切ににし、人のために何かをすることの尊さを知りました。自分の欲しいもののことだけを考えているよりも、ずっと幸せな気持ちになれます」とディランはBuzzFeedに語った。

サンタさんへ
僕はエマニュエル。8歳です。
今年、僕はとてもいい子にしていたし、勉強もがんばりました。
ママは一日中働いていますが、うちはあまりお金持ちではありません。
一緒に住んでいるおばが、ママが働いているときに、ぼくの面倒をみてくれます。
クリスマスには、パジャマ、シャツ、ジーパン、そしておもちゃが欲しいです。
好きなおもちゃはレゴ・ニンジャゴー、レゴ・アイアンマン、レゴ・マインクラフトです。
ありがとうございます。ハッピーホリデー!
エマニュエルより
「このプロジェクトでは、会ったこともない人を助けないといけません。はっきりとした見返りも、感謝も受け取れません。人のために何かをする。それで十分なのです。今は毎日、このことを思い返して生きています」

この記事は英語から翻訳されました。