にわかには信じがたい「ディズニー映画の裏話」17選

    大切なのは信じること、そしてほんの少しの驚き

    1. 『リトル・マーメイド』のエリック王子の声優は、収録当時は若干16歳だった。

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    クリストファー・ダニエル・バーンズの声は、成熟したおとなの声に聞こえるかもしれないが、アリエルの理想の相手を演じたときには、まだ10代だった。一方、アリエルを演じたジョディ・ベンソンは、収録当時は28歳だった(アリエルは16歳、エリックはそれよりも年上という設定なので、これは皮肉な事実だ)。

    2. 『塔の上のラプンツェル』の初期アニメーションでは、ナタリー・ポートマンの声が使われていた。

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    マンディ・ムーアの声ではないラプンツェルを想像するのは難しい。けれども、ラプンツェルの細かな動きをとらえるための初期のペンシルテストを見ると、感情的なモノローグに、『クローサー』のナタリー・ポートマンの声が使われていたことがわかる

    3. 『トイ・ストーリー』のバズ・ライトイヤーの声。第一候補はビリー・クリスタルだったが、断わられていた

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    「見送った仕事のなかで、唯一後悔しているものだ」とクリスタルは語っている。とはいえ、ピクサーの世界の一員になる二度目のチャンスを、『モンスターズ・インク』のマイク・ワゾウスキという形で与えられ、結局はすべてが丸く収まったことはクリスタルも認めている。「(バズ・ライトイヤー役の)ティム(・アレン)は素晴らしい人で、よく響く声の持ち主だ。自分にはマイクのほうが合っている」

    4. マテル社は『トイ・ストーリー』第1作へのバービー出演を拒否していた。

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    『トイ・ストーリー』の最初の脚本では、ウッディの恋の相手はボー・ピープではなくバービーだったが、バービー人形を販売するマテルはその提案を断わっていた

    どうやらマテルは、どんな作品であれ、バービーをアニメ映画には出演させたくなかったようだ。「女の子たちが自由に好みの性格を与えられる」ように、特定のイメージをつけたくなかったからだ。だが、『トイ・ストーリー』第1作の大ヒットを受け、『トイ・ストーリー2』と『トイ・ストーリー3』では、マテルはバービーを気前よく出演させたのだった。

    5. 『美女と野獣』の中国語版では、ジャッキー・チェンが野獣の声(セリフと歌の両方)を担当した。

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    ジャッキー・チェンの演技と歌があまりにも圧倒的だったので、『美女と野獣』の中国語版では、彼が野獣のセリフと歌の両方を担当する声優に選ばれた。

    6. 『アナと雪の女王』の挿入歌「雪だるまつくろう」は、あやうく最終版からカットされるところだった。

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    この歌はいったんカットされ、また戻り、またカットされていた。この歌を入れると、物語のオープニングが緩慢になるという意見が多かったからだ。どうやら、最後の最後の編集段階まで、この曲がなくても十分だと思われていたようだ。

    「この曲がようやく映画に戻されたのは、公開前日の真夜中のことだった」とクリステン・ベル(アナ役の女優)は語っている

    7. それと同じようなことが、『リトル・マーメイド』の「パート・オブ・ユア・ワールド」でも起きていた。

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    『リトル・マーメイド』の初期の試写会で、小さな男の子がこの歌の最中でポップコーンをぶちまけたことから、ジェフリー・カッツェンバーグ(当時のディズニーのアニメ制作部門最高責任者)は、この曲は退屈すぎて、小さな子が興味を失わずに観ていられないと判断した。だが、ほかのスタッフがこの場面を守るために闘い、映画内にとどまった(神さま、ありがとう)。

    8. 『ロジャー・ラビット』の初期の脚本では、バンビの母親を撃ったハンターはデゥーム判事だと明かされていた。*

    Touchstone Pictures, Disney

    *たしかに、これは厳密にはディズニー映画ではない。だが、ディズニーの古典的作品とつながりがあるし、はっきり言えば、とても奇妙な話だ。画期的な映画となった『ロジャー・ラビット』の初期の脚本では、極悪非道なドゥーム判事は、探偵のエディ・ヴァリアントの弟を殺した犯人というだけでなく、バンビの母親を殺した、血も涙もないハンターでもあった。このエピソードはのちにカットされたが、その理由は――いったい全体どうしてだ?!

    9. 『アラジン』の試写会で、観客が曲のあとに拍手をしなかったので、アニメーターたちは内輪のジョークとして、映画のなかに「拍手」サインを入れた。

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    ブロードウェイのミュージカルでは、ミュージカルナンバーのあとに拍手をするのがマナーであることはよく知られているが、どうやら『アラジン』の試写会の観客は、ジーニーの歌うコミカルな大曲「フレンド・ライク・ミー」にあまり感銘を受けなかったようだ。複数回の試写会で観客からまったく反応がなかったので、アニメーターたちは内輪のジョークとして、映画のなかに「拍手」サインを入れた。

    10. ショーン・コネリーは、『ライオン・キング』のムファサ役の候補にあがっていた。

    Disney, Kevin Winter / Getty Images

    ムファサといえばジェームズ・アール・ジョーンズだが(これは意見ではなく、事実だ)、昔からそのキャラクターの唯一の声とされていたわけではなかった。キャスティングのあいだ、ムファサ役の第一候補はショーン・コネリーで、最終的にジョーンズが選ばれたのは土壇場になってからのことだった。

    おまけの小ネタ。ティモン役のネイサン・レインは、当初ハイエナ役でオーディションを受けていたため、ティモン役はエディ・マーフィに決まる寸前だった。

    11. 『ライオン・キング』でのハイエナの描かれ方のせいで、ディズニーはハイエナを研究する生物学者に訴えられた。

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    『ライオン・キング』のアニメーターたちは、ハイエナを観察するという理由で、カリフォルニア大学による行動研究の観測拠点への立ち入りを許可されていた。その際、現場の研究者たちは、ハイエナを肯定的に描いてほしいと期待を表明していた。だが残念ながら、公開された映画を観た研究者らは、劇中のハイエナたちの極悪非道な行動が、野生ハイエナたちの保護を妨げるかもしれないと感じた。ある研究者は、ハイエナの代理として「名誉毀損」でディズニーを訴えることまでした。

    12. 『ポカホンタス』には、「レッドフェザー」という名前の「話す七面鳥」が相棒として登場するはずだった。

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    Disney / Via youtube.com

    愛すべきまぬけなこの七面鳥は、当初の脚本では重要な役どころだった。初期のテスト(上の動画)では、ジョン・キャンディが声優を務め、コミックリリーフの役割を果たすことになっていた。だが、計画が大幅に変わり、このキャラクターは完全にカットされた。脚本家らが、人間の言葉を話さない動物だけを映画に登場させたがったからだ。その結果、ビスケットに目がないアライグマのミーコと、短気なハチドリのフリットが生まれたというわけだ。

    13. パトリック・スチュワートは当初、『アラジン』のジャファー役をオファーされていた。

    Disney, Kevork Djansezian / Getty Images

    そう、『X-MEN』シリーズのプロフェッサーXを演じるパトリック・スチュワートは当初、邪悪な大臣ジャファーの最有力候補だった。だが、『新スタートレック』の撮影とぶつかったため、断わらざるを得なかった

    おまけの小ネタ。ジャファーの全体的な造形は、『眠れる森の美女』に登場する魔女マレフィセントをモデルにしている。

    14. 『レミーのおいしいレストラン』で、ブラッド・バード監督がレミー役にパットン・オズワルトを抜擢したのは、「ブラックアンガス・ステーキハウス」に関するオズワルトのトークがきっかけだった。

    Disney / Via youtube.com

    料理を愛するかわいいネズミ、レミーの声を演じるのは、料理だけでなく食べることにも、レミーに劣らぬ情熱を持つ人でなければならなない。そこで白羽の矢が立ったのがオズワルトだ。彼が採用されたきっかけは、ラジオで話しているところをバード監督が耳にしたことだった。

    オズワルトは、「ブラックアンガス・ステーキハウスの話をしていたんだ。あの店がどんなふうに客を料理攻めにするのか、とかね」と、語っている。「(料理に対する)そうした熱意を、(バード監督は)求めていたんじゃないかな」

    15. 『ノートルダムの鐘』には、行きがかり上ではあるが、『ファンタジア』に対する秘密のメッセージが隠されている。

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    『ノートルダムの鐘』の上級アニメーターの1人だったマイケル・サリーは、挿入歌「奇跡の法廷」の一部が、『ファンタジア』の 「魔法使いの弟子」にとてもよく似ていることに気づいた。サリーは、その曲を変えるのではなく、(その曲を歌っている)クロパンのアニメーションに手を加えた。『ファンタジア』のミッキーマウスと同じように長衣の裾をつまんでスキップさせることで、伝説の名場面に敬意を表したのだ。

    16. 『リトル・マーメイド』のアリエルは、伝説上の生きものかもしれないが、その動きや仕草は実在の人をもとにつくられている。

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    Disney / Via youtube.com

    アリエルの実写モデルを務めたのは、女優のシェリー・ストーナーだ。上の制作秘話クリップ(45秒ごろから)では、ストーナーが当初は単なるアリエルの代役だったことが見てとれるが、最終的には、ストーナー独特の癖や動きの多くがアリエルの造形に活かされることになった。それどころか、ディズニーはストーナーがキャラクターに与えた個性をおおいに気に入り、『美女と野獣』のベルの実写モデルにもストーナーを採用したほどだ。

    17. フィル・コリンズが『ターザン』でもっとも感動的なを書きとめたのは、クリスマスプレゼントの包装紙の裏だった。

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    コリンズの途方もない才能に確信が持てない人のために言っておくと、彼が「ユール・ビー・イン・マイ・ハート」のコードを思いついたのは、隣人の家で開かれた賑やかなクリスマスパーティのさなか、ピアノの前に座っているときだった。彼は、そのメロディを忘れてしまわないように、そのコードを近くにあった包装紙に書きとめた。その後のことは、ご存じのとおりだ。

    この記事は英語から翻訳されました。翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:BuzzFeed Japan