話題をさらったあのキャンペーンのきっかけは、タピオカ店に並ぶ女性たちを「バカだ」と揶揄した週刊誌の記事だった。
「カワイイものを求める気持ちや、友達同士で放課後にタピオカ店でワイワイ過ごすことって、そんなに揶揄されるほど悪いことでしょうか」
「誰かを傷つけているわけではないのに、若い女の子だからって揶揄される空気感が日本はすごく強いなって。私自身、つくり手でもありターゲットでもあるので、そんな空気感に一石を投じられないかと思ったんです」
クリエイティブディレクターの辻愛沙子さんは言う。
社会課題×かわいいを追求する
学生時代にインターンをしていた広告プロデュース会社「エードット」で正社員に。2019年10月にグループ会社の「arca」を設立した。
arcaでは、社会課題、女性、Z世代の3つの軸をかけあわせた広告や企画を主につくっている。
「社会課題の解決を目指すことと、かわいいものをつくることは、かけあわせられるんです」
タピオカについては、辻さんの手にかかると、こんなキャンペーンになった。
投票に行くと、タピオカが半額になるというものだ。
このツイッターの投稿が広がり、オープンしたばかりのタピオカチェーンは、1日で約3000件の利用があった。
例えば、「女子力」ってなんだろう?と問いかけたり、
婦人科健診をワンコイン(500円)で提供したり。
国際女性デーにはこんなキャンペーンもスタート。
「#わたしが向き合う社会の痛み」と題して、鎮痛薬「バファリン」のキャンペーンを2020年3月8日の国際女性デーの日にスタートさせた。
ティザーサイトでは、1904年3月8日の国際女性デーの起源の日までさかのぼり、女性たちの社会的な痛みとその解決の歴史がわかるようになっている。
「女性が参政権がなかった時代にデモをして立ち上がった記念すべき日です。歴史を紐解いていくとさまざまな社会的な痛みがあって、その結果、今の私たちの自由や選択肢があるということにアプローチしたくて企画しました」
今後、順次コンテンツを公開して展開していく予定だ。
アイデアやユーモアで解決できる
なにが辻さんを突き動かすのか。
それは、クリエイティブという仕事の可能性だ。
「社会課題とか政治とか差別って難しく感じるかもしれないし、仕事と関係ないきれいごとに思えることもあるかもしれません。でも、むしろアイデアやユーモアをもって解決できる社会課題もあるんです」
ジェンダーの不平等、差別的な表現、格差などの不均衡......。私たちが生きている社会には、私たちを生きづらくさせている課題がたくさんある。
「そうした課題に対する意思表示って、難しいし、堅苦しいし、真面目なことを目的にしてしまうとエンタメっておもしろくてなくなるんじゃないかとか、どんどん息苦しくなるんじゃないか、とか言われがちです」
「でも、課題意識は『目的』ではなく、あくまでコンテンツの『前提』としてあるべきです」
「楽しいテレビ番組やキラキラした素敵な広告を作りたいということと、社会に対するメッセージは共存できます」
社会に対していまどんなメッセージの発信が必要か。また、どうすればそれをより多くの人に伝えていけるのか。
クリエイティブの可能性に挑戦し続けている辻さんのお話は、こちらから聞くことができます。
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