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「あなたの弱さは、個性なんだから」悩みとうまく付き合うようになれた女性。描いたマンガに共感の声

苦手なことがあるのは社会人としての自覚がないからじゃない。そういう“仕様”なんだから、うまく付き合っていこう。

「人の話が、うまく聞き取れない」。そんな悩みを持つ女性。

職場では上司の話していることが“外国語”のように聞こえてしまい、指示をされても理解できず、仕事になりません。

そんな彼女がどのように工夫し、悩みを克服したのか。その過程を描いたマンガが話題になっています。

作者はマンガ家の伊吹天花(いぶきてんか)さん。

このエピソードの背景や「悩みとの付き合い方」についてお話を伺いました。

ーー心療内科の先生が言った「投薬で治すというものではないです。これは伊吹さんの個性ですから」という言葉が印象的でした。伊吹さんはこれを言われたとき、どのように感じましたか。

伊吹天花さん(以下、伊吹):ホッとしました。生きづらく感じていた理由がストンと腑に落ちて、「あぁ、そういう事だったのか…。なら仕方ない」と、いい意味で諦めがつきました。

ーー投稿へのリプライを見ると、同じような悩みをもっている方が多く見受けられました。

伊吹:自分の特性はレアなケースだと思っていたので、共感したとのコメントが多かったのは意外でした。

また、「この作者さんは私と似ている」という声だけでなく「自分の特徴そのものだ」との意見も少なからずありました。

同じ悩みを抱えていた人が、こんなにおられたのかと、今も驚いています。

@ibukitenka24 私も同じです😰 右の耳から入って左の耳からこぼれ落ちていく感覚です… 電話はなかなか難しいです あえてゆっくり復唱するようにしてメモを取ります でも時が汚くてメモが読めないんですよね~😅

@ibukitenka24 失礼します。いいねとリツイートをさせていただきました。 私も似たような事があり、共感しました。おんなじ個性の人がいるというだけでとても心が軽くなります。 漫画に書いていただいて、ありがとうございます。

ーー伊吹さんのように、悩みを抱えている人が「これは個性なんだ」と考えられるようになる にはどんなことが大事だと思いますか。

伊吹:自分だけで悩むのではなく、情報を集めるのは助けになると思います。場合によっては専門家に相談してみるといいかもしれません。知識で状況に光を当てれば、とらえどころのない悩みを実体化させられるので。

私の場合は適正検査のデータを知ることで、「これは個性だ」と受け入れることができました。

自分の不得意は決して「欠点」なんかじゃないと認識する。そうすれば、弱さを個性として考えられるようになるのではないかと思います。

ーー本人が悩みとうまく付き合っていくには、周りからのサポートもすごく重要だと思います。伊吹さんはどのように考えていますか。

私は“サポートをする人と、される人”という関係性で考えるのではなく、「人は誰もが不完全である」という共通認識をもつことが、何より大切かと思っています。

「自分は〇〇が苦手だけど、この人は聴く事が苦手なんだな」と考えて、例えば相手が理解しやすいスピードで話すとか、「良かったらメモを取る?」と確認する。あるいは「ここまでで、何か分からないことはある?」と聞いてもらえると、本当に大きな支えになると思います。

ーーこのマンガで、気持ちが救われた方が多いのではないかと思います。そんな方々へのメッセージをお願いします。

「努力した上で、それでも苦手なのであれば、絶対にあなたのせいではない」です。

私もよく陥るのですが、うまく出来ない時に「もっともっと努力しなければ」との精神論に捕らわれると、自分をさらに追い込んで、心が折れてしまう。そうなる前に、何らかのサポートを受けられたら良いなと思います。

伊吹さんは「読むとワクワクしたり、心が軽くなる」をテーマに、Twitterへいろいろなマンガを投稿しています。

再放送「人の頼みを断れない私が、友達の言葉で楽になった話」1/2

気になった方はぜひ伊吹さんのTwitterをフォローしてみてくださいね。