ロシア大使暗殺 その瞬間をとらえた写真家が語る一部始終

    「私は恐怖で混乱していた。でも、壁の後ろに隠れて、写真を撮ることができた」

    12月19日(現地時間)、トルコの首都アンカラで、アンドレイ・カルロフ駐トルコ大使が銃殺される事件が起きた。その場にいたAP通信のフォトグラファー、ブルハン・オズビリシの写真は、悲劇の一部始終をとらえた。

    オズビリシは、この日の仕事は「よくある写真展のオープニング」の撮影だと思っていたと、事件後にAP通信に語った。「だから、黒いスーツの男が銃を取り出した時は本当に驚いた。これは芝居なのではないか?と思った」

    銃声が8発鳴り響いた後、室内にいた人たちは「パニック状態になった」という。

    「私は恐怖で混乱していた。でも、壁の後ろに隠れて、写真を撮ることができました」とオズビリシ。大使の周りには血痕が見えず、「背中を撃たれたのかもしれない」と話した。

    「自分の眼の前で命がなくなった。人が死んだ。状況を理解するのに数秒かかった」

    「私はこう考えていた。『私はこの場所にいる。怪我をしたり死んでしまっても、私はジャーナリストだ。仕事をしなくてはいけない、写真を撮らずに逃げることも可能だが、後で『なぜ写真を撮らなかったのか?』と聞かれた時に、何も言えないだろう」

    「紛争地帯で仕事中に命を落とした友人や同僚のことも、頭に浮かんだ」

    事件後に写真を編集していたオズビリシは「演説の最中、容疑者が大使の友人かボディガードのように背後に立っていたのをみつけて、背筋が凍った」という。

    事件後、犯行の様子をとらえた動画がSNSで拡散した。容疑者の男は「アレッポを忘れるな!シリアを忘れるな!彼らが安全になるまで、あなたも安全を味わうことはない!」と叫んでいる。

    トルコ政府は、容疑者の男は、トルコ人警官のメブリュト・メルト・アルトゥンタシュだと確認した。

    ロシアは、アレッポを制圧したアサド政権を支援した。アレッポ市内は、国連の報道官が「人道がメルトダウンしている」と表現するような壊滅的状況となった。

    ロシア外務省の報道官は「これはテロ行為だと認識している」「殺人者たちは罰せられる」と述べた


    この記事は英語から翻訳されました。