女性が気兼ねせず授乳できるようにしよう——。YouTubeチャンネル「ソフィーズ・ジョイ」を運営していたイギリス人、ソフィー・エマ・ローズさん(41歳)。5月7日、タイで交通事故に遭い、亡くなった。
イングランド北西部ランカシャー出身で、タイのプーケットに住んでいたローズさん。授乳や子育てについて、YouTubeで発信してきた。6ヶ月になる第二子を妊娠中だった。
「授乳するお母さんたちが恥ずかしい思いをすることがない世界に生きたい。必要なときにどこでも授乳できると感じられる世界、ネガティブなことを言われない世界に」。4歳の長男シェイちゃんにおっぱいをあげながら話していた。
パートナーのダニー・グラスさん(29歳)はYouTubeで泣きながら訴えた。「こんなに私を理解してくれるひとは初めてだった。世界のすべてだった」。ローズさんとお腹の子を一度に失った。
ローズさんのメッセージに励まされてきたお母さんたちは、その死を悼んで授乳写真をソーシャルメディアに載せ始めた。「自撮り」ならぬ「乳撮り」だ。
「ソフィー・ローズさんと生まれなかった赤ちゃん、安らかにお眠りください。この困難なとき、彼女の愛した人たちにたくさんの愛を送ります❤️」
「いなくなってしまって心から悲しい。母乳で育てることを熱く支持する人でした。ご家族にお悔やみ申し上げます。この恐ろしい悲劇から、授乳についての意識が高まり、ポジティブなことが生まれますように。それこそ、彼女が望んだことでしょうから」
イングランド北東部ダラムに住むローラ・ジョーンズさんはBuzzFeed Newsにこう話してくれた。
「おっぱいのそもそもの機能を使うことへの支持が全然ないんです。つまるところは乳腺なんですよ!」
北ウェールズ・ランウストに住む、ポーラ・ハッブル・ウェインさんは話す。
母乳育児を支持する人たちは、価値観を押し付けているとして、「ブレスタポ」(「ブレスト=胸」と「ゲシュタポ=ナチスドイツの秘密国家警察」の混成語)とか「ニップル(乳首)ナチス」と批判されることに反論。「そんなんじゃない。自然が意図したやり方で、子孫に食べ物を与えるただの女性です」
「『自然離乳』という考え方は支持しないものの、子どもにどうお乳をあげたいか、いつ止めるかはそれぞれの母親が決めるべきで、他人が口出しすることではないと信じています! 私たちはみんな子どもにとって一番いいことをしているし、それ大事。ソフィー・エマ・ローズさんを偲んで、この乳撮りをシェアします」
イングランド・ハダースフィールドに住む、サマンサ・リー・ハンコックスさんは「私の場合、たいてい公共の場で授乳することに問題はありませんでした。否定的なことを言われることも、批判的に見られることもありませんでした」と話す。ただ、母親をけなし、恥じ入らせる「マミー・シェイム」にはうんざりするという。
ソフィーさんに感謝の意を示して、「乳撮り」をインスタやTwitterに投稿するお母さんたち。
「乳児期を過ぎて、いつまで授乳を続けるのかと聞かれたら...ソフィー・エマ・ローズさん、安らかにお眠りください🌹」
こんな素敵な絵も。
「公共の場で授乳することに反対する人たちへ 娘の答え」
この記事は英語から編集しました。